健康の大切さと親の愛を知る貴重な体験

 

1942年昭和17年 西出興業二代目社長西出勝利が誕生した。時代は日独伊軍事協定調印、ミッドウェイ海戦のとき。ハリウッド俳優のハリソン・フォードが生まれている。「戦後の物のないときに、両親がどんな苦労をしたか分からないが毎日バターを食べさせくれた」という。「脊椎カリエスにかかってしまい、赤平の病院で小学校二年の11ヶ月寝たきりになってしまった。もうだめだと思っていた。背が伸びるので、ギプスのように固定したコルセットを切ってまた締める。コルセットの痛み、牽引の痛みに耐えて、完治させた。健康の大切さと親の愛を知る貴重な体験だった」という。

 

 

経営を学ぶ

 

勝利は立教大学で経営学を学ぶ。しかし、本当に経営の学びになったのは、札幌の住友が立ち上げたガスの会社での三年間だった。昭和35年創業、住友石炭鉱業株式会社は100%出資により札幌に第一興業株式会社プロパン事業部を設立。現在の株式会社エネサンス北海道である。ここで奥様とも出会っている。高圧ガス製造販売業として住友石炭鉱業の特約店を通じ、道内一円にプロパンガス並びに灯油の販売を開始する。この経験が現在の燃料販売、ガスに関する事業の基盤となっている。

 

 

社員へのメッセージ

 

今投資したものは5年先に回収が始まる。管理職には5年後、今の自分の部下への指導がどんな効果を産むのかを考えてもらいたい。今の苦労は必ず、将来自分の味方になるから、今の努力をしてほしいと社長に語りかける。失敗を恐れて最初から努力もしない、ではいけない。先代から、出し惜しみしないで、精一杯取り組めと教わった。経営者には先見性と勇気と判断力が必要だ。これは本当によく学ぶしかないのだという。