天然記念物「鶉川ゴヨウマツ自生北限地帯」は鶉川本流の上流部にあり、国道227号から林道が接続しているので、谷底から尾根上のゴヨウマツを見ることができます。
途中にゲートがありますが、アクセスしやすい道のりです。

ゲートから少しいくとゴヨウマツの天然記念物標識が見えてきます。

 

標識のある地点から川を挟んで対岸の尾根の上にゴヨウマツと思しき針葉樹が見えます。

 

尾根の上に点々と見えている針葉樹が本当にゴヨウマツなのか、接近して確認したいと思い、冬のゴヨウマツ登山を行いました。

 

国道227号の登坂車線になっているところに林道の取り付け道路がありまして、そこから林道に入っていきます。 写真の右側が国道です。

 

今回登ったルートはこんな感じです。 (緑色のライン)

 

尾根の取り付きはなかなか急傾斜でスノーシューだとちょっと大変ですが、尾根に上がってしまうとこんな感じのなだらかな登りです。

 

尾根は歩きやすいのですが、東側はとても急な斜面です。 息子が座っている正面の谷は落ちたら上がってこれないような急斜面で、「よくこんなところに座るな」と思うような崖です。 天気の悪いときは要注意です。

 

遠くに駒ケ岳が見えています。 どうも、ここから見る限りではゴヨウマツらしき針葉樹は見当たりません。

 

このページ最初の2枚の写真は、下の地図の赤い星マークのところから撮影したものです。
緑色のラインと五角形のマークが今回のルートと最終到達地点です。
ゴヨウマツが見えてもおかしくないのですが・・・

 

こういう図面を作成してみました。
赤星マークからの可視領域と緑五角形マークからの可視領域です。

 

こうやってみると、谷底と尾根の上からでは可視領域がほとんど重ならないのがわかります。
尾根の上は見通しが良いようですが、それは遠くまでよく見えているのであって、近くの谷底や低い尾根は全く見えていないということがわかります。

どうも、ゴヨウマツは高い尾根の上ではなくてもっと谷に近い低い尾根の上や斜面に生育しているようです。

 

(2017.02.06 石井淳平)