• 期日 2019年7月5日(金)18時30分〜19時15分
  • 場所 厚沢部町山村開発センター集会室
  • 出席 鈴木聡教育長、学校教育係主幹、社会教育係主幹、学校教育係長、社会教育係長、学校教育係
  • 一般 5名(学校関係者2名、保護者者3名)
     

アンケート説明

6月17日実施「小学校統合に関するアンケート調査」結果報告が行われた。

(詳細割愛)

 

意見・質問

石井 設問3について、鶉の保護者から要望書が上がっていたので鶉はみんな両手を上げて賛成なのかと思っていたら、母数が少ないですが、「統合に向けて動くべき」は半分で、厚沢部小よりも下回っていて、その他の意見のところで「ぜひ統合してくれ」という記載があったという説明も始める前に受けていたのですが、鶉保護者の意見は「一日も早く厚沢部小に併合してほしい」という意見が多いのかと思ったら、「いずれ統合することになると思うがまだこのまま」という意見や「メリットデメリットがあるから判断できません」という意見があって、どちらかというと統合賛成50%という数字が実感に近いのかと思うのですが、アンケート結果をみると統合に向けて動くという雰囲気ではないのかな、という感じです。館は反対の方が多いと聞いていたのですがそのあたりどのように考えていますか。

学校教育係 アンケート調査の結果の集計方法は、単純に「統合に向けて動くべき」に丸をつけた方を賛成にカウントしてます。その他につきましては、「一日も早く厚沢部小に併合してほしい」という書いた方が複数いるということなので、こういう結果になる。おそらく賛成よりの意見が8割、9割になると思います。

石井 館地区での話合いが昨日行われたかと思います。鶉地区の保護者の考え方もよくわかります。少ない人数で小さい頃から一緒にいて、人間関係も逃げ場もないとか、中学校に来た時に苦労するという考え方もわかるのですが、館地区ではどんな意見がでていたのか。

学校教育係主幹 皆さんのお話を聴かせていただいたのですが、統合について「これでいいのか」という意見もあり、地元愛の強い地区なのでこのままで良いのではないかという意見がありました。統合ありきでお話をうかがったわけではないです。

石井 やっぱり感触的にはアンケート結果のような雰囲気だったのですね。

学校教育係主幹 まあ、そうですね。

石井 何を考えているかというと、厚沢部小学校の保護者って、自分たちのところに統合すると思っているから、他人事なんですよね。館や鶉は統合したいにしろ、反対にしろ自分事なので、僕らがうかつに反対賛成っていうべきじゃない。アンケートの「統合に動くべき」という厚沢部小の保護者が、鶉小学校に統合ってことになったらこれは、完全に8割、9割が反対すると思うんですけど。だから、館の意見て少数意見のように見えますけど、すごく大事なんじゃないかと思ってお伺いしたかったんです。

学校教育係主幹 子どもたちによりよい環境をっていうスタンスでお話をしたんで、その意味で統合がすぐに行われるというわけではなく、フラットな形で皆さんのお話を伺いに来ました、ということで、館はまだまだやれるとか、そういう様々な意見がありました。

石井 アンケートの出し方として、厚沢部小学校って他人事だっていうこと、話として聞いているのは鶉地区から統合したいという要望がでているよ、ということで、それなら統合してもいいんじゃないっていう大半の親の感触なんです。積極的に反対するわけでも賛成するわけでもないというのが、保護者の気持ち。でも、館や鶉はそうじゃない。数だけ言えば、館と鶉、母数も違うのですが、21人反対してて、9人賛成してて、ていう感じで、数字だけ差し引きすると統合に反対する人が多いという結果になるのだけれど、そういう問題じゃないですよね。だから、合計で賛成54%って出してますけど、この数字そのものにあまり意味がなくって、なぜ統合したいのか、なぜ統合が嫌だと思うのか、統合によってどんな地域課題、教育課題が解決されるのか、そもそもどういう教育課題があるのかっていうことが見えないかな、という気がしています。「判断材料がない」という回答はそういうことだと思います。

学校教育係主幹 まずは保護者さんの意見を聞きしたいというスタンスで、その中で色々お話を聴かせていただいた中で方向性を考えていきたい。まずは保護者さんの思われていることをお聞かせくださいというスタンス。色々思いをお聞かせくださいということでお話をお伺いしていて、前段の前段というところ。

石井 私が聞いてきてほしい、と言われたことがありまして、放課後の子どもたちの子どもたちの生活で、学童保育ありますよね。たとえば館小では放課後子ども教室という形でかなりしっかりとやっていますけれど、今後、館が統合になった時、きっと子どもはスクールバスで通うことになるんでしょうけど、そうした放課後の子どもたちの生活全体がどういう風になるのか気になるので聞いてほしい、といわれましたが、そのようなあたりはどのように考えていますか。

学校教育係主幹 スクールバスで通うことになると思いますが、保護者の方も考えることがあると思いますが、まずは子どもたちの教育環境を整えるということで、その中でいろいろ細かいことがでてくると思いますが、まずは統合に向かってあれはどうなる、これはどうなるということではなくて、子供にどういう教育を与えたいのかを考えて、運営体制はその後、といいますか、まずは教育環境をお聞かせください、ということからスタートしたい。

出席者A 一つの意見として、認定こども園が春から動いていて、大人数で遊んだりして、小学校で離ればなれになるのは寂しいと思うし、できるだけ早く同じ仲間と学習できれば良い教育環境になるんじゃないかと思うんです。来春にできるとは思わないけれど、中学校も統合しているのでなるべく多くの友達と勉強して仲間意識やライバル意識を持っていけば良い成長につながるんじゃないかと思います。建物の心配をしている方がけっこういて、人数含めて、小学校を改修するのか建て替えるのか、早いほうが良いのではないかと思います。じゃあ、鶉に行くのか、っていうとちょっと・・・やっぱり基本はここ(厚沢部)なんですよね。勝手な考えかもしれませんけど。中学校も保育園もここなのでやっぱり小学校もここでないとおかしいというか、まさか、小学校だけ館に行くということにはならないと思うんですけど。

学校教育係主幹 幼児教育から中学校までの接続というところであれば、下地区にあるのが良いかと。

石井 建物の建て替えにともなって3つ全部はできないから統合しましょう、っていう話はでてくるかと思うのですが、義務教育学校というのが今ひとつイメージわかりませんけど、中学校も統合して小中学校という形になるのでしょうけど、そういう形になるとしたら、教育委員会としては、建て替えも前提に考えているのですかね。そのへんが見えない感じがしますけども。

鈴木教育長 義務教育学校というのは執行方針のこと?

石井 小中一貫教育とか義務教育学校というのは議会の一般質問の中で答弁されてますね。6月議会です。

鈴木教育長 小中一貫教育の方向性とかは2016年に学校教育法が改正されて、ですからそれを視野に入れてそれをわかった上で、今、要望があった課題もあり得るでしょうということで、そういう意味で昨年度の6月議会からそういったことを考えて将来的にも小中一貫教育を検討していかなければならないと回答を常にしている。今回の執行方針の中にもそうした学校教育のあり方は明記してあるので、それは今後、昨年度からご説明申し上げているのと同じスタンスで変わらずに進めていく。

石井 具体的にどんなスタンスなのかを説明していただけますか。

鈴木教育長 それは昨年説明したスタンスと一緒

石井 昨年説明したスタンスというのはどういうものですか。私は聞いていないので。

鈴木教育長 昨年度から義務教育学校について説明しているとおり。

石井 具体的に何を説明しているのですか、保護者は説明を受けているわけではないので説明がほしいです。

鈴木教育長 ここは義務教育学校のことを説明する場ではないので、後は個人的にお答えします。子どもたちにどんな教育が必要ですか、ということを話し合う場ですから、それをどうしてもお聞きしたいというのであればそれを明記したものが執行方針の中に9ページの一番下から10ページの頭にかけて説明してある。

石井 僕が最初に聞いたのは、建物の建て替えをどのように考えてますか、ということで、例えば中学校も統合に入れているようなので、小学校中学校を一体にして建て替えを考えての教育委員会からの提案、投げかけなのですか、というその見通しをお聞きしたかったのですけど。

学校教育係 教育委員会としては統合と建て替えとは別の話として進めている。現状は、子どもたちにどういう環境を与えれば子どもたちに才能を伸ばしているのか、というところを検討している段階で、その中で、小中一貫校や義務教育学校がふさわしいという結論になるのであればその方向に進んで行きたいというふうな思いです。

出席者B 人数を考えると統合は仕方がないかな、という気がするし、ただ、小規模校には小規模校の良い所、大規模校には大規模校の良いところががります。その現状をわかっっているのは学校の先生ですし、現場からの意見はどのようなものがあるのでしょうか。

鈴木教育長 その点はですね、あくまでもこの段階は鶉の保護者の方々からの要請を受け止めたということになる。それについては学校の先生方にはまったく周知していない。ですから、これを受けてどうするかはいろんなお考えがあると思う。ただ、子どもたちにとってどういう環境が良いかということは考えていくし、そして、校長会教頭会にかけていく。ですから、お聞きになりたい気持ちはよくわかるのですけど、それ以上私はこの会の中では回答できることではないということを申し上げたい。

出席者B なんとなく、何も知らず、ポンとアンケートが配られると統合ありきなのかなという印象を受けてしまう。そうすると館地区の方には面白くない話なのかということはすごく感じる。私は下地区なので統合は他人事という受け止め方なのだけれど。

石井 中学校の統合の際になぜ統合するのか、ということに対して「高一クライシス」という、高校生になった時に少人数の学校から多数の編成のクラスの中に入った時に非常に戸惑う、ずっと地域で「こういう子ども」という周りからの評価を一気に崩される、それを緩和するのだというのが中学校統合のときの説明でした。これを今、保育園が統合されて、小学校、中学校全部統合されて、要するに2〜3歳から15歳までずっと同じ人間関係をキープした状態で高校で一気にバラバラになるときの高校一年生のときの反動がきつくなるんじゃないかということを心配していて、それが杞憂なのか、どうなのかはわからないのかもしれないけれど、厚沢部小学校の人数が多いとは言っても、人間関係の固定化はどうしようもなくて、3歳、4歳、5歳くらいでできたクラスのヒエラルキーみたいなものがずっとあるなと子どもを見ていて思う。そういったことが、どうやって解消されるのか、あるいは統合とかによって解消されないのかもしれないけれど、そのあたり、可能ならば、ある程度多様な子どもたちが中学校になって集まるという今の環境は良いなと思っている。なので、中学校の統合した成果が見えないうちに小学校が統合してしまうと検証が不十分なのかな、という気はしています。中学校が統合して良いところもあるし、悪いところもあるだろうということです。

学校教育係主幹 中学校統合がどうだったかということ。

石井 統合によって解決される課題と、解決されない課題があると思うんですけど、そのあたりの整理をどのように考えているのかな、ということを聴かせてください。

学校教育係主幹 ご意見として受け止めていきたい。

石井 アンケートの中でも「統合のメリットデメリットを考えて判断した方が良い」という回答はいろいろな地区の保護者からでているんですけど、アンケートを集約した後に、統合の効果について検討したということはないということでしょうか。

学校教育係主幹 こども園も開園して間もないということもありますし、参考にさせていただく部分はあるかと思いますが、現状では検討はしていない。

鈴木教育長 どうでしょうかね、石井さんがおっしゃったように厚沢部は他人事のような感覚で、全員のことは把握していないと思うが、できれば厚沢部町の子どもたちみんなにとって、6歳児なり、神経系が発達してくる9歳、10歳児なりにどういう可能性や能力を伸ばすためにどういう環境を与えたら良いか、ということを保護者の皆さんから意見や希望をいただければと思う。それは厚沢部町のことですから、地区を関係なく、自分自信も保護者も発見できない、それについてのご意見をいただければものすごくお金がかかるんだけれど、というようなことをおっしゃっていただきたい。どうでしょう。

出席者A 教育はなかなかわからないんですが、鶉地区、館地区という考え方も古いように思う。厚沢部なんだから、例えば江差は町中には学校は一つだし、厚沢部くらいの規模なら一校で良いと思う。少子高齢化が激しい時代に、そんなこと言っている場合じゃないんじゃないかな、というのが私の意見。子どもたちが増えて、人口も増えるのが理想だけれど、減少傾向がある中で、今統合に向けて議論をスタートすることで、多くの子どもたちが集まって勉強することが良いと思う。3地区あるということも古いと思う。

出席者B 一つで残せば良い、と私たちは思うけれど、ずっとそこに住んできた人たちにとってはやっぱり自分たちの町という気持ちも持っていると思うし、そこを崩していくのはとても厳しいと思う。保護者の方々に、どれが子供にとってよいのか、大人数になったところでそれが良かったのかというと、少人数だからこそ見てもらえる手をかけてもらえていた子どもが大きな学校に行くことでなかなか手をかけてもらえなくて埋もれていくということもあると思うし、保育所が統合したときにみんな仲良く一緒になっているかといえば、やっぱり壁があると聞くので、なかなかどれがよいというのは決め難く、この子には大人数がよい、この子には少人数がよいというようなことがあるので難しいと思う。

鈴木教育長 先ほど「全体で」と言ったのは、一つにするということではなく、一点に向かってみんなの考えや視線を持っていくということを言いたい。わかっているんだけれど、感情で理解できない。どの環境がベストなのか、今は人口3,800人でなんとかなっている間にやれることは何かということを考えたい。どんなことでも良い面、悪い面ある。人間関係が固定化するという点では厚沢部町の職場はみんな固定化している。その中で人はきちんと目的がある中で色んな形で解決しようとしている。それはぶれてはいけない。少人数の良さはある。それを否定しているわけではない。

石井 最後に意見なんですが、行政が物事を進める場合、必ず課題があって、それを解決するために方策を考えて、提案してそれを実行するという流れなんですが、今回の話し合いの中で、課題が何かということが見えなかったし、行政として考える提案っていうのも見えなかったのかな、ということで、ちょっとなかなか、ぼんやりした会だったな、という印象があるのですが、進め方としては、行政として課題の提示、解決策の提示、それを意見をもらって修正する、また意見をもらって修正する、そして実行するというプロセスをしっかり踏んでいただければまあ、よいところに落ち着くんじゃないかと思いますので、お答えはいりません、よろしくお願いします。

 

(2019年7月5日 記録:石井淳平)

 

 

参考
2019年7月3日町内小学校のあり方に関する保護者懇談会(鶉地区)

(2019年7月8日 参考を追記:藤岡俊吾)