富士宮焼きそば について知っていることをぜひ教えてください

B級グルメとして全国的に有名な富士宮焼きそばの紹介

~歴史~

➀蒸し麺

戦後の食糧難のなか、市内にあるマルモ食品工業の創業者が戦地で食したビーフンを再現しようと試みた過程で特徴ある蒸し麺が生まれた。

富士宮市は富士山本宮浅間大社の門前町であり、富士登山者や寺社への参拝客が多く訪れていた。また富士宮には身延線の主要駅も存在し、静岡県と山梨県を結ぶ交通の要衝でもあるため、 太平洋戦争の前後には山梨県から物資の調達に来る買い出し客や、物々交換で物資を求めて来る人たちもいた。こうした人々の中には山梨県にやきそばを持ち帰りたいという人がいたが、当時の保冷技術と交通手段は未発達であり、山梨県に到着するまでには麺が傷んでしまうという難題があった。この課題を克服するため麺作りに工夫がなされたという背景もある。

 

②肉カス

最初は天かすが使用されていたが、天かすが不足したことに注目した市内にあるさの萬という肉屋が天かすの代わりに肉かすを使用するとさらにおいしくなることを提案した。それが世間の評判を呼び、広く使用されることになり、定着していった。

 

~特徴~

1.市内にある4つの製麺業者の富士宮焼きそば蒸し麺を使用している。

2.炒めるための油としては、ラードを用いる。(天然素材の植物油を使う店もある)

3.やきそばに加えるのが、ラードを絞った後の「肉かす」
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4.ふりかけるのは、イワシの削り粉(だし粉)
 
5.キャベツは、富士宮の高原キャベツ。それも、水分が少なく
  歯ごたえのよい「秋キャベツ」が良とされる。
  (キャベツ以外にネギやもやしを入れる店もある。
   ネギが入っているのは、昔風)

6.ソースの味や量については、各店でのこだわりがある。辛口ウスターソースの店が多い。
  (数種類をブレンドして独自の味を出している店が多く、その内容は企業秘密)

7.添えるものは、紅ショウガが多いが、これも店それぞれ

8.トッピングは、イカ、タコ、エビ、卵、肉、ホルモンなど各店で工夫しており、
  好みに応じて対応

9.水は、富士山の湧水を用いる。調理の際の水加減が、
  コシの強さの重要なポイントである。

10.厚くて大きい鉄板を用い、火力が強くなければおいしくない。

11.焼き方は、店の主人が焼いて出す店、客が焼く店、
   どちらも可というところがある。 初めての人は、焼いてもらうことをおすすめ。

12.食べ方は、鉄板で焼いたやきそばを皿に盛って出すところや、熱い鉄板で
   温めながら直接食べるところがあり、これは好き好き!

(出典:富士宮焼きそば学会)

 

~作り方~

1.肉かすを炒める

2.野菜を加えて炒める

3.具材を端に寄せて空いたスペースに麺を入れる

4.麺に少量のお湯をかけ、麺をほぐしながら蒸す

*お湯を入れることでフライパンの温度を下げずにおいしく作れる

5.麺を広げ、上にキャベツを載せて蓋のようにしてさらに蒸す

6.ソースをかけて炒める

7.お皿に盛り付け、だし粉をかけ、紅しょうがを添えて完成

我が家ではフライパンではなく、ホットプレートで家族全員分を作ることが多いです。

 

参考:富士宮焼きそば学会 http://www.umya-yakisoba.com/