江戸時代の道しるべ

 

すばな通り商店街内にある「えのでんはうす」の前に江の島弁財天道標がある。この道標は、杉山和一(検校)が、江島神社に参詣する人々のために建てたと言われる道標だ。


 

江の島には、江島神社が古くからあり人々の信仰を集めていたが、江戸時代になると江ノ島弁財天への信仰が広く集まり、干潮時を利用して多くの人が江の島に渡ったという。これは「江ノ島詣」と言われ、東海道を使って江戸からも大変多くの人が集まり江の島は賑わった。

 

東海道第6の宿場町となった藤沢宿のあたりを起点に、「江ノ島詣」に使われた道「江の島道」があり、その江の島道沿いに全48基あったとされるのが江島弁財天道標。

 

今でも十数基が市内に残され、旧藤沢宿から江の島へ続く旧江の島道沿いを中心に点在しており、その一つが「えのでんはうす」の前に建てられている。この道標は今の場所から170mほど南で行われた道路工事の際に地中から見つかったもの。この他にも、旧江の島道沿いには道標がいくつか残されており、藤沢市役所の敷地内でも移設された道標を見ることができる。