ここでは、廃渚院観音寺梵鐘 について紹介します。

在所 枚方市渚元町9番23号 
種別 市指定文化財 工芸品
指定 平成8年4月1日
所有 枚方市渚元町自治会ほか

【ポイント】

1.河内国惣官鋳物師枚方田中家の作。

2.鐘楼と同じく寛政8年の鋳造です。

3.天皇家縁の地の寺院の遺構で戦時徴用を免れた。

4.田中家鋳造の梵鐘としては、市内に残る唯一のものです。

【関連写真】

  鐘楼と梵鐘2016_03_01 金只  梵鐘内側の十字刻印(2016_03_01)

※ 田中鋳物師製作の梵鐘は、野崎観音にも存在し、ここの鐘と同様に十文字刻印がある。

  十文字刻印の意味は不明。

【補足説明】

①.枚方市ホームページより

 惟喬親王の別荘であった渚院の跡に建てられたとされる観音寺は、明治3年(1870)廃寺となりましたが、鐘楼と梵鐘が残っています。

 鐘楼は方1間吹き放ちで、棟木に残る棟札から寛政8年(1796)に建立されたことが判ります。

 梵鐘は河内国惣官鋳物師枚方田中家の作で、鐘楼と同じく寛政8年の鋳造です。田中家鋳造の梵鐘としては、市内に残る唯一のものです。