ここでは、三十石舟歌 について紹介します。
①.枚方鍵屋資料館/講座資料より(原文の侭)#1~#19
伏見下れば 淀とはいやじゃ いやな小橋をとも下げに
淀のうはての千両の松は 売らず買わずの見て千両
淀のうわてのあの水車 たれを待つやらくるくると
八幡山から山崎山へ 文を投げたが届いたか
八幡山から橋本みれば 赤い女が出て招く
逢うて来たかや橋本浦で 帆は五反がた米船に
此処は前島お捨の墓よ さてもさびしき浪の音
此処は大塚榎の茶屋よ 向ふは枚方船番所浦
ここはどこよと船頭衆に問へば ここは枚方鍵屋
ここは枚方かぎやの浦よ 網も碇も手につかぬ
鍵屋浦には碇は要らぬ 三味や太鼓で船止める
此処は唐崎弥右衛門屋敷 腕によりかけ押せ船頭
ねぶたかろけどふと目をさませ ここは五番のかはり場所
奈良の大仏を横だきに抱いて お乳のました親見たい
船の船頭衆は何をきて寝やる 苫を敷寝の楫枕
何をくよくよ船頭衆の嫁は 水の流れを見て暮す
いたら見て来い大坂の城は 北は淀川船が着く
おきてゐなしゃれ東がしらむ あけりゃよあけのかねがなる
ねむたかろけどふと目をさませ 此処は大坂の八軒家
②.淀 川 三 十 石 船 船 歌 (上げ節)唄い方
(始発:京都・伏見港を出て行く情景)
*ヤレサー 伏見下ればイナー 淀とは嫌じゃエー ヤレ嫌な小橋を 艫下げにエー
ヤレサー ヨイヨイよ・・・。
(水上交通の要所・枚方鍵屋浦に近づく)
*ヤレサー 此処は何処じゃとイナ- 船頭衆に問えばエー ヤレ此処は枚方鍵浦
エー ヤレサヨイヨイよ・・・。
*ヤレサー 鍵屋浦にはイナー 碇は要らぬエー ヤレ三味や太鼓で 船止めるエー
ヤレサー ヨイヨイよ・・・。
(終着:いよいよ朝、天満八軒家浜到着の情景)
*ヤレサー ねぶたかろけどイナー ねぶた目を覚ませエー ヤレ此処は大坂の八軒
家エー ヤレサ ヨイヨイよ・・・。 [翔田光千恵先生指導による]
参考:You-Tyub「三十石舟歌」