ここでは、交野神社本殿 について紹介します。
在所 | 枚方市楠葉丘二丁目19-1 |
種別 | 国指定文化財 重要文化財 建造物 |
指定 | 本殿;昭和25年08月29日、棟札2枚;昭和39年05月26日棟札 |
所有 | 交野神社 |
【ポイント】
①.祭神は、光仁天皇、天兒屋根命、菅原道眞
②.神社は、桓武天皇が延暦6年(787)、祀壇(コウシダン)を設けてたことを起源とする。
③.長岡京遷都を祝い、父の光仁天皇を天神(アマツカミ)としてお祀りした。
④.本殿の特徴
・1間社流造(イッケンシャナガレヅクリ)、桧皮葺(ヒカワブキ)
・鎌倉時代の嘉禎(カテイ)4年(1238)、室町時代の応永8年(1401)に修理
・蛙股(カエルマタ)等の彫刻は、繊細で美しい
【関連写真】
正面蛙股2012_06_06 金只
背面蛙股2012_06_06 金只
左側の上蛙股2012_06_06 金只
左側の下蛙股2012_06_06 金只
【補足説明】
①.現地案内板より
桓武天皇は、延暦6年(787)、長岡京の南郊の地を選び、郊祀壇(コウシダン)を設けて、父光仁天皇を天神(アマツカミ)として祀つりました。これは、中国の皇帝が毎年冬至に、都の南に天壇を設けて、天帝を祀る例にならったもので、当社の起源はこの郊祀壇にあるといわれます。
交野神社本殿は、1間社流造(イッケンシャナガレヅクリ)、桧皮葺(ひかわぶき)で、鎌倉時代の嘉禎(カテイ)4年(1238)、室町時代の応永8年(1401)に修理されました。
全体の概観は、雄大な手法で鎌倉時代の様式を残し、蛙股(かえるまた)等の彫刻は、繊細で美しいものが多く、室町時代書記の特色を備えています。末社八幡神社本殿は、造営年代は天神社と同じですが、小規模で簡素な造りになっています。構造や形状は天神社に等しく、向拝の蛙股や欄間の透彫(すかしぼり)にみるべきものがあります。ともに昭和25年(1950)、国の重要文化財に指定されました。 枚方市教育委員会
②.社伝によると
・嘉吉2年(1442)の屋根の葺き替えの時には朝廷より特使の参向があった。
・明治5年(1872)に町楠葉2丁目にあった岸宮(天神;菅原道真)を合祀したことによって天神=菅原道真のイメージが強くあるが、ここの神社はそれ以前の天神の形を保っている。
③.市ホームページより
交野天神社本殿(向って左側)は一間社流造、檜皮葺で、残されている棟札によると、応永9年(1402)の建築です。末社八幡神社本殿(向って右側)も一間社流造、檜皮葺で、交野天神社本殿よりやや小ぶりですが、やはり応永頃の建築と考えられます。両者とも室町時代中期に遡る枚方市内の古建築としては最古のものです。大正6年4月5日に特別保護建造物に指定、昭和25年8月29日には文化財保護法による重要文化財に指定。
【参考情報】
インターネット:文化遺産オンライン;交野神社本殿
国指定文化財等データーベース:交野神社本殿