ここでは、橋本宿 の町並みについて紹介します。
在所:八幡市橋本中ノ町
【ポイント】
①.行基が架けた「山崎の橋」のたもとの場所として橋本と伝わる。
②.古来から石清水八幡宮参拝客の宿泊所として賑わった。
③.神社仏閣の宿泊所は必然的に、遊里として繫盛した。
④.公娼制度廃止後、遊郭の灯は消え現在は閑静な街になっている.。
⑥.橋本宿の古民家の特徴
・街道に面した入母屋造の建物。
一階は、お客の受付と公娼の溜まり場、格子窓から公娼を見ることが出来る構造。
二階は、広い宴会場で、酔客の落下防止のために広い窓の外側に手摺を設けている。
・表屋に縦方向に奥に延びる建物は、客室と思われ小部屋が奥に向かって続いている。
・一番奥の別棟となっている入母屋の二階建ての建物。
家人と公娼の住居として使用したものと思われる。
【関連写真】
【補足説明】
①.橋本の由来:行基(668-749)が架けたと云われる「山崎の橋」のたもと在ること。
紀貫之(866-945)の「土佐日記」にも登場する。
②.橋本の渡しは、「山崎の橋」は何度も流されたことによって西国街道との往来に作られた。
1962年まで運行。
③.「橋本」は、石清水八幡宮に参拝する人達の宿泊場所であった。
平清盛、源義朝時代にすでに遊里があったと思われる。
④.江戸時代に入り、京街道の一部に繰込まれ遊郭として繁栄した。
最盛期には、京街道沿いに75の妓楼が並び娼妓は400名以上だったとのこと。
⑤.1958年の公娼制度廃止後、遊郭の灯は消え現在は閑静な街になっている
民家の屋根、玄関、格子の造りには遊郭の華やかな面影が残っている。
⑥.この町並みは宮尾登美子原作の1982年の映画『鬼龍院花子の生涯』にも登場している。
【参考情報】
インターネット:橋本宿の古民家