ここでは、築地 について紹介します。

在所:九頭神廃寺史跡公園内

【ポイント】

①.約140m四方を囲む築地があったと推定。

②.幅2m強、深さ50~90cmと大規模な雨落溝が東西南北に。

【関連写真】

 復元した築地2013_05_13 金只  説明盤(築地)2013_05_13 金只  

 現地案内盤より

 ①.西門付近の遺構群(北より)​   ②.西門柱穴(北より)​   ③.西門大垣の南雨落溝​   

 ④.北面大垣の南雨落溝と西面大垣(西より)​   ⑤.北面大垣使用瓦​   

【内容説明】

①.現地案内板より

 寺院地の西側では、寺域を画する西面(せいめん)大垣(築地)が50m以上にわたって検出されました。東西に雨落溝(あまおちみぞ)を伴い、検出面での幅は約2.2mを測ります。東雨落溝は幅2.5m、深さ50~90cmと大規模なもので、寺院地内の南北に走る基幹排水溝としての機能を併せ持つものと考えられます。なお、西面大垣に接続する形で、掘立柱式の四脚門である西門の柱穴が見つかりました(①・②)

 北面大垣は検出できませんでしたが、北面大垣に伴う南雨落と推定される溝(③・④)が検出されたことから、

すぐ北側の現道路下に位置していたと考えられます。よって西面大垣と北面大垣が直交する寺院地北西隅も、もう少し北側となりますが、九頭神廃寺の広がり(約140m四方)を表現するため、あえてここに復元しました。なお、北面大垣に使用された瓦の分析から、築地の屋根(⑤)には軒先瓦は使用されなかったと考えられます。