嵯峨谷の神踊り について知っていることをぜひ教えてください

この日は、あいにくの小雨。下界とは、気温も数度違い、蜩が初秋の調べを奏でています。

1年に一度の8月15日のお盆に、和歌山県指定文化財に登録されている嵯峨谷の神踊りが若い男子によって舞われます。

この踊りが踊られる境内は、若宮八幡神社。標高、440m。国道24号線から登ってくる道の界隈には、水田や畑があり、水は谷を伝って降りる小川に水源を頼っているといるということです。踊りの趣旨は、はっきりしないということですが、水を求める雨乞いの儀式ではなかったかと想像します。

この若宮八幡神社の位置は、すぐ北側に大阪府との県境が目と鼻の先にあり、西に行くと三国山と、鍋谷峠、標高860mのいわゆる紀州葛城山が鎮座します。

この嵯峨谷地区からほど近い大阪府岸和田市土生町では、この嵯峨谷の神踊りと同じような踊りがあり、奇しくも紀州葛城山山頂の八大龍王に雨乞いの祈りを捧げるためであったと口伝されているということです。この土生町の踊りの名前が鼓踊り。嵯峨谷の神踊りも大小の太鼓でリズムを取り踊られます。神社の前で踊るので鼓踊りが神踊りというように名前が変遷したのかも知れないということです。

室町時代から続く伝統芸能。何やら見ていると、狂言のように滑稽さも漂います。年に一度室町時代にタイムスリップする感覚に囚われます。

神社の手水鉢鏡にも桃がある

Add new "嵯峨谷"