南山 ありがた山

3157-2 Yanokuchi, Inagi, Tokyo 206-0812 日本

ここは、東京都稲城市矢野口の「南山」に存在する石仏・墓石の通称である。「ありがた山石仏群」とも呼ばれる。

谷戸の斜面に沿って古い墓石や地蔵尊・塔婆など4000基以上がびっしりと並び、独特な雰囲気を醸し出す。歴史は浅いが古い墓石ばかりのため、歴史的社寺の古い墓地ような景観を見せる。

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関東大震災の後、当時の東京小石川区・駒込区周辺に放置されていた無縁仏が、1940年〜43年頃、宗教団体によりこの地に運び込まれ安置されたもの。都内で打ち捨てられた石仏等を、山に運び込むことに功徳があると信じていたため、石を運び込む度に「ありがたや」と唱えた事から、地名に語り継がれるようになったとされる。

この移動作業を行ったのが「日徳海」で、現在もありがた山石仏群の奥にある仏舎利塔の奥に日徳海の施設が存在する。

当地を管轄する妙覚寺の先々代および先代の住職の厚意で墓地の一角を長期にわたり無縁仏の墓石・納骨施設としての利用を認めた。

墓地には日徳海の関連施設が隣接地に配置され、妙覚寺との相互関係によりお互いが協力し、この山を護り維持管理をしてきた。

 

●現在、ありがた山が存在する南山地区は、南山東部土地区画整理事業により宅地開発が行われており、ありがた山はこの開発によって上部1/3が崩壊の危険があるとして、また下部1/3は変更された幹線道路の建設で消滅する危険に瀕している。※現在、近隣の開発が始まりバリケードに囲われて立ち入り出来ない状態にある。

 

※また、その特異なロケーションから特撮ヒーロー番組の撮影場所としても有名。当時の東映生田スタジオ、東宝ビルド、円谷プロダクションからも割と近かった為70年代頃に怪奇もの・夏の怪談もの・時代劇もの等でよく利用された。