ハチジョウイタドリは、伊豆大島、三原山では、噴火の後の土壌を育む始まりの植物です。溶岩の岩盤にも根付くことのできるたくましさで、先駆植物(パイオニアプランツ)と位置付けられています。まだ土のない、溶岩ばかりのところでも芽を出して根付きます。

裏砂漠で見る早春の赤い芽は、デザートローズとこっそり呼ぶ人も…。

デザートローズ、砂漠のバラとして知られているのは、一般的に石ですが・・・。

生える場所により、大きさも表情も様々です。目立つ植物ではないけれど、過酷な環境での存在感は、雑草として他の植物に紛れている姿とはちょっと違いますね。ここは三原山火口そば。山頂の風当たりの強いところです。

外輪山の外側、市街地に向かって流れた溶岩流の先端近くでは、背が高くのびのびした姿も見られます。一見小さな株でも、数メートルに及ぶ長い長い根を持つことは少なくなく、大人の背丈を超えるほどに伸びた大株でも、どちらにしても、冬には地上部をすべて枯らし、枯葉や茎は、株もとに吹きだまり、翌年のための養分となります。