上富田町の国道から少し横道に入ったところ、円鏡寺の坂下にある

地域の人には「いぼ地蔵」と呼ばれている地蔵。

水を地蔵さんにつけ、そのあといぼができている部分につけると

治るといわれている。

その地蔵の正式名称は「下谷口地蔵尊」といい

明治初年の朝来村の戸長(行政事務の責任者)だった今井弥一郎の妻ルイ

大正三年十月に作られていたとされる。

御詠歌(仏教の教えを5・7・5・7・7の和歌とし、旋律=曲に乗せて唱えるもの)に

「ゆめのまにつげたまひにし、みほとけのちかいは、いまにあらたかにして」とある。

現代語訳にすると「夢の中で仏に何かを告げられて仏様を信じる気持ちは高まっている」

となる。

しかし、何を告げられたのかなどは記されておらず地蔵が建てられた経緯なども

地元の人インタビューや調べても出てこず、唯一の書物にも記されていなかった。