明治30年前後から、日本の森林で木材を運び始めたのが森林鉄道です。

森林鉄道には大きく分けて二種類あります。

軌道:枕木とレールとトロッコの組合せです。

動力は、当初は人畜でしたが、大正の中ごろから内燃機関車も使われるようになりました。内燃機関車とは、蒸気機関車より小型で燃料はガソリンなどでした。小型のため蒸気機関車ほどのけん引力はありませんが、山奥のくねくねした山肌を縫って走るには、こちらの方が好都合でした。

レールにも種類があり、木の角材に鉄板で補強したものを木軌条、すべて鉄でできたものを軌条と呼びます。この項目では便宜上木軌条、鉄軌条とします。

森林鉄道:枕木とレールと蒸気機関車の組合せです。

大量の木材を運搬するには最適ですが、急勾配と急カーブが禁物でした。レールは鉄軌条のみです。

 

そして、当時の日本の森は、大きく分けて三種類ありました。

国有林:農商務省山林局が管轄している森です。

御料林:官林から分離独立し、当時は宮内省御料局が管轄していました。昭和22年に国有林に統合されました。

民有林:文字通り民間所有です

以上から、例えば、「国有林の木軌条で最初の軌道は」という風に、長ったらしい前置きが必要になります。

全部の最初を探し始めると一生かかっても無理なので、これまで、高野山森林鉄道を調べていく過程で、確証が得られたものだけ掲載いたします。

それではお楽しみください

 

日本で最初の森林軌道(木軌条) 神奈川県津久井郡茨菰山御料林

日本で最初の森林軌道(鉄軌道) 2020年8月作成の新作 長野県木曽郡大桑村 阿寺入御料林/2020年10月 阿寺鋸工場内部写真等追加

日本で最初の森林軌道(鉄軌道) 2020年7月作成の旧作 長野県木曽郡大桑村 阿寺入御料林

国有林で最初の森林軌道(鉄軌条)