椎出にあった土場。

・広さは330坪(1,089㎡)。場所は、現椎出郵便局付近から椎出大橋付近までの現国道が通っている付近。

・明治19年頃に、高野官林立木払下を受け伐採された木材が、小川(古沢川・不動谷川)を管流しされ、ここで陸揚げし、木馬(車力の時もあったようです)にて袋尻土場まで運ばれました。

・明治38年の施業開始の際は、神谷土場から長坂を下ってきた木馬から、木材をトロッコに積替える積替え土場として使用されました。

・明治40年に、軌道路線が不動谷川左岸に変更された時も、この土場の位置は変更されず、土場を出たトロッコは、すぐに不動谷川を渡り現トロッコ道を進みました。

・明治42年から大正2年にかけて、高野山森林鉄道の林道幹線全線軌道化の工事が行われます。軌道に統一されると、木馬からトロッコへの積替えが無くなるので、椎出土場を経由しないルートになりました。ただし、その後もこの土地は林業関係に利用され、民間の製材所などが建っていたようです。

 

読み

椎出   シイデ

古沢川  コサワガワ

不動谷川 フドウダニガワ

管流し  クダナガシ

木馬   キンマ