鬼の舞
天災や悪疫の退散、五穀豊穣を願って
椎出鬼の舞ってご存じですか?
毎年8月16日に厳島神社境内で天災や悪疫の退散、五穀豊穣を願って奉納される神事です。
髪の赤い鬼が長い棒を振りかざし、境内狭ましと走り回ります。
小さな子供が鬼に泣かされると健康に育つとか・・・
舞は、太鼓・笛の音色や謡をBGMとして、厳かにかつ力強く行われます。
このBGMを担当するのが「十人衆」と呼ばれる能役者です。
「十人衆」の資格は、正確には・・・椎出地区に籍を持つ16歳以上の男子らしく、
昔は、子供がたくさんおり、16歳になっても資格を得ても「十人衆」に選ばれず残念だったという話を年配の方に聞いたことがあります。
「十人衆」に選ばれることは、一人前の大人になったことを意味し、みんなから祝福され、とても名誉なことだったのでしょう。
「十人衆」は8月1日から毎夜2時間程度、境内に集まって、練習を行い本番に備えますので
耳を澄ませば椎出の谷間ではどこでもBGMを堪能することができます。
【謡の文句】
ありがたや ありがたや かみのいとくにあめふりて あめふりて
そうもくもうるうえにてみよの
ためしなりけり みよのためしなりけり
書いてしまうと、なんのこっちゃ???って思う歌詞ですよね。
でも・・・謡うと最高です!!
また、8月1日から8月15日までの15日間は、不動谷川の清流で未明のうちに身を清め、
16日当日は、紀の川の大岩付近で身を清め、白い石3個を持ち帰り神社へ奉納します。(納石の儀)
現在、身を清めるのは16日のみですが・・・
奉納した白い石は、社前に敷き詰められます。
計算上、毎年30個ずつ増えるはずですが、増えてる感はありません。
かつては、十人衆に選ばれた子供たちが紀ノ川で白い石を1人3個拾い、それを片手で持って濡らさないように紀の川を泳いで渡り、持ち帰ってきていた。
中には6個持ち帰らないといけない子もいたそうだが、溺れてしまった子がいたため、安全を考慮し、泳いで渡ることはなくなったそう。
時代が進み、移動が車になるにつれ、持ち帰る石の大きさもどんどん大きくなっていったとか・・・?
あらためて、地域の伝統・文化を未来へ繋げていかなければと再認識!!
ただ、最近は少子高齢化という時代の流れとともに、子供の確保が難しくなってきてます。
がんばれ椎出!
今日は節分。鬼という空想上の魔物は仏教説話の地獄では閻魔大王の裁定により獄卒として生前罪を犯した者をそれなりの地獄へ送りこむ役目だ。数年前そのルーツを訪ね椎出鬼の舞保存会会長達と国際仮面フェステイバルの開催されている韓国精神文化の首都と呼ばれ、英国エリザベス女王も訪れた慶尚北道の安東市で対面した。葬儀には似つかわしくない箕笠をかぶり外の世界から来た稀人(山の民とか百済から来たとか)を表現している。日本では異界からやってきた神のような存在を鬼を呼んだのかも。さて椎出の鬼の仮面の人はどこから来たのかしら?