伊賀七宅の斜め向かいにある酒屋へ酒を買いに行くからくりを伊賀七は発明したと言われ、現在でも谷田部の人に語り継がれている。この人形は伊賀七宅を出発するとガッタンガッタンと音を立てながら街道を渡り、酒屋前で停止、酒屋の主人が人形の持つ酒瓶に酒を入れ人形の向きを変え、酒瓶を持たせると、再び人形はガッタンガッタンと音を立てて帰って行ったという。酒瓶に酒を一定量以上入れないと動き出さないような仕掛けもあったとされ、酒屋は量をごまかすことはできなかった。なお、伊賀七宅から酒屋までの距離はおよそ2.8mである。

人形本体は残っていないが、酒買いに使われたとされる備前焼の酒瓶が残っている。酒瓶は人形本体にはめ込んで使用した。ほかにも「トウフ買い人形」もあり、右折を含む豆腐屋までの約100mの距離を豆腐を買いに行ったと言われている。こちらは途中で止まってしまったという話が残っている。伊賀七宅を訪問したら、からくり人形が出迎えたという逸話もある。

ウィキペディア「飯塚伊賀七」より