記事と地図で自分の街を大切にする
2017年3月11日
新宮信用金庫5階会議室
和歌山大学教育研究アドバイザー/杉山幹夫
いくつになっても、働きながらでも大学生に♪
18 歳以上の社会人受講生を募集中です。20 代~80 代まで幅広い年齢の方が受講されてい ます。また、働いている方にもご参加いただいています。(高校生は大学授業の公開制度を利 用できます。受講料、申請内容については学校にお問い合わせ下さい。また締切日が別途設 定されておりますのでご注意ください。)
LocalWikiという道具を使って、学んだことを書き留めてほしい
紀伊半島の地域資源について考え、自らの言葉で語り、興味に基づき自ら文献等を調べることができる
新宮の印象
人口3万には見えない
新聞社が二つもあるウルサイ街!
神々に愛された街
出会う人、みんなちゃんと相手してくれた街
かなり好き。
友人、子供や孫と一緒にこんなことを取材する記者になる
和歌山大学紀州郷土学で学んだことを書き留める
-
美味しいお店
-
楽しそうに働く人たち
-
海、川、山、神様、お祭り、歴史
地元のみんなで使うノートを作る
-
後から、後から書き足して使い続けるてほしい
例えば、自分の目の前の川がどこから流れてきているのか知る
- どこで雨が続けば増水するのかわかる
- この街の富が上流の何でもたらされたのかわかる
- 人が昔からどの道を通ってきたのかわかる
ちょと田辺の自慢していい?
- 日本で最初のリージョンは田辺
- なぜなら、和歌山大学の南紀熊野サテライトがあるから
白浜は紀州郷土学の授業の中で生まれたリージョン
新宮リージョンを作りたいと思った方
お作り下さい
実はどなたが作ってもいいんです!
「region」は「範囲、領域」の意味
こんな気持ちの人がいる
-
商売で街を元気したい
-
他所からのお客様を大切にしたい
-
自分の街を災害から守る。そして、被災しても必ず立て直す
これをそのまま書き留める
-
それって、昔はお殿様の仕事だった?
-
今は、そこで暮らす人も他所の人も一緒になってできる
なんか、街の役に立ちたいですよね
お好み焼きやの大将が、新宮での暮らしほど幸せなものはないという。海、山、川があって、そこそこ商売ができて、自転車で走り回ったり、川で泳いだり。「もっとこの街良くしたい」という。
さんま寿司、結構送ってます
駅前の寿司屋の若旦那が「サンズをたっぷり絞ってシビにかけて食べてください」と地元の食べ方を教えてくれる。酒も新宮、醤油も新宮のものと、自慢するでもなく話してくれる。
寿司を買いに来たおばあちゃんが
「さんまが高くて、もう作らないから送ってやれない」
「サンズが余って安売りしてる」
若旦那
「サンズはさんまの寿司にも使うんですよ」
自然堤防帯の上にできた街
浮島のお父さんが教えてくれた
新宮の街の始まりは縄文時代の集落から
熊野川河口域の海から湿原、本流の自然堤防帯の上だった
浮島は奇跡的に残った湿原の一部
浮いて、動いていた
「家を建てよって思ったら、お店になっちゃったの」
神戸で震災に遭いました
お店がビルごとなくなってしまって
外国人もたくさんいらして、楽しかった神戸
実家のある新宮に戻って、家を建てようと思ったらお店になってしまいました
今は沢山の欧州人が速玉さんにいらっしゃるの
ボケ防止のつもりが、お客様多くて大変
こどものころ12メートルの津波を観ましたよ
速玉さんのこのあたりは一滴も水が来なかったですよ
神戸から帰ってきて、水害が起きたら「変なもん持ってくんな」って言われたの。笑
ブログは個人の自由な思いや専門性を発信できる
-
LocalWikiは地元のページをみんなで作る
-
個人のページ→街のページを作る
Wikipediaは辞典
-
LocalWikiは地元の知恵の共有
-
みんなで作る世界の百科事典→地元の感動を書き残し、財産にする、地図をつける
-
引用文献が必要→エセーが書ける。意見や感想、詩や俳句、アートも歓迎
(Wikiはハワイ語の早い。誰でも記入して情報が書き換わって行くこと)
Facebook、twitter、Instagramは手軽に写真や言葉を発信できる
-
広げる力が素晴らしい
-
流れてってしまう→LocalWikiで蓄積する。整理する
文豪やジャーナリストの眼で故郷を見詰める
-
昔 自分の言葉が活字になって残る人は、作家、学者、権力者だった
-
今 誰でも思ったことは誰でも書き残せる。活字になって飛んで行く
鳥の眼で自分の街を観る
-
昔 地図を作る人は専門家、見る人は王様や大金持ちかな
-
今 地図を誰でも作ることができる。地図を誰でも見られる
http://www.asocie.jp/oldmap/wakayama/image/28003.jpg
-
地図は王様のもの→地図は大商人や役人のもの→地図はみんなのもの
-
世界地図の一部を作る活動
-
誰でもコピーして使える
-
地図を書いて地元に愛着が湧く
LocalWikiが使っているのは自分で詳しくできる地図
OSM オープン・ストリート・マップ
二つの地図を比べてみる
-
世界中の道を誰もが描ける地図
-
コピーして誰でも使える地図
-
OSMとは
-
クライシスマッピングで描き上がった正確な被災状況
http://tools.geofabrik.de/mc/?#14/34.7534/139.3513&num=2&mt0=mapnik&mt1=google-map
新宮の地図を詳しくする人は誰?
http://tools.geofabrik.de/mc/?#17/33.7292/135.9867&num=2&mt0=mapnik&mt1=google-map
自分の街を学び、編集を楽しむ
-
学んだことを書き留めたノートが地元の役にたつ
-
教育のため
-
産業振興のため
-
おもてなしのため
記事を書いて
地図を描いて
楽しんでいたら
いざという時にも必ず同じことができる
災害は記憶するより、自分で記述する
- 新宮災害史誌を自費出版 防災担当した元市職員
- 国土交通省 水管理 熊野川
- あがら防災新宮
-
京都大学防災研究所巨大災害研究センター
新宮は昭和19年東南海地震、昭和20年空襲に続き、昭和21年に南海地震が発生。3年連続で災禍に巻き込まれた都市 - 和歌山大学災害科学教育センターの新宮関連の記事
- 普段の楽しみが防災の役にたつ
書く人、描く人が一人でも多い街は美しくなる