持続可能性と択伐 について知っていることをぜひ教えてください

 

備長炭バブルとチェーンソーの普及で生産効率が上がったことにより、手間暇がかかり、高い技術が必要な択伐は敬遠され、皆伐が主流となった。製炭効率を重視し、企業的な皆伐が行われた。また、原木を原木代伐業者から購入する製炭者や、不適切な伐採を繰り返され、山主が無関心になり放置された山が増加した。それによって、循環利用のサイクルが崩れ、シイ山化したり、大径化、老齢化する原木林が増加したりした。さらに、原木枯渇の危機にも直面している。

 

 

皆伐してしまうと、再生するまでに40年以上もかかってしまう。しかし、択伐を行うと約15年後には再び伐採することが可能になる。択伐をすることで回帰年数を7~20年短くすることができる。原木の収穫材積が2倍以上になる。さらに、山主にも収益が見込めるというメリットもある。

 

 

私は、択伐の技術がSDGsの17の目標で⑪都市、⑭海洋資源と⑮陸上資源を達成しうると考えた。薪炭林があることにより、梅の木への栄養となったり、土に養分を含ませたりすることができる。それにより、生物多様性を保全したり、山のふもとでさまざまな農作物を育てたりすることができている。さらに土砂の流出を防ぐことで、泥岩でできている山が崩れることを防ぎ、里地にある農地や住居だけでなく、海洋資源をも守る役割も果たしている。薪炭林があるおかげで、みなべ町の人々は安全に暮らすことができている。

 

薪炭林を管理・整備することで、持続可能な農林業を維持したり、人々が生活していける地域を形成したりできている。