梅についての雑学、豆知識を紹介します。
♦︎豆知識① 朝、出かける前に梅干しを食べるとその日は災害を免れるという説がある。
昔、旅人がその土地特有の熱病や風土病にかからない様に梅干しを薬として携帯していたからです。梅に殺菌効果があることは学問的にも認められ、多くの人が体験しています。今でも旅館などで朝のお茶漬けに梅干しが出されるのはこの説が生きているからです。
♦︎豆知識② 梅は梅干しにしても梅肉エキスにしても、煮ても焼いてもまだ酸っぱいことから頑固でなかなか変わらない性質、いい意味では頑張り屋さんのことを「梅根性」という。
また、「柿根性」とは渋柿は焼けばすぐに渋が取れ、干し柿にすると一晩で甘くなることから、いっけん頑固そうに見えても変わりやすい性質のことをいいます。
♦︎豆知識③ 梅の種子の核を称して「天神さま」という。
天神さまとして祀られている菅原道眞が梅を愛していたことから俗信が生まれました。青梅や生梅の核にはアミグダリンとプルナシンという成分があり、砕けると酵素分解によって青酸ガスを生じます。食べると腹痛や中毒を起こす恐れがあり、「種子の中には天神さまがおられるので食べるっと罰が当たりますよ」と戒めた言葉なのです。
♦︎豆知識④ 京都御所に「左近の桜」「右近の橘」が植えられていますが、この桜は元は梅だったと言われている。
村上天皇の時に、火災で梅の木が倒れ、紀貫之の娘の梅を献上させたところ娘が「天皇のご命令ですのでこの梅の木を差し上げます。しかしこの木に来る鶯に自分の宿はどうなったかと問われれば、どう答えたものでございましょう。」と梅との別れを歌にしました。この歌に心を打たれた天皇は、桜に植え替えたということです。
♦︎豆知識⑤ 梅の木は成長は早いが大木にはならないことから、にわか仕込みで不確実な学問のことをいう。
また、楠の成長は遅いが大木になることから、少しずつ着実に積み重ねた学問のことを楠学問といいます。
♦︎豆知識⑥ 現在の「お酢」ができるまでは、酸味と塩味で料理の味を引き立てる「梅酢」が調味料として使われていた。
そのことから「塩梅」という言葉は料理用語として使われていたのですが、ある時代では政治用語として使われていたこともあり、その後とても具合の良いことを「いい塩梅」というように幅広く使われるようになりました。
情報:みなべうめ振興館