エピジェネティクス について知っていることをぜひ教えてください

1974年エジンバラ大学で筆者がコンラッド・ウォディントンと出会う

 

コンラッドがエピジェネティクスという新語を作る

 

エピジェネティクスとは生物の細胞がそれぞれの役割を担う段階である

 

エピジェネティクス下でのタグ付けは遺伝する可能性がある

 

タグの遺伝は現代生物学では極めて発生しにくいと考えられる

 

 

 

詳細

この節ではイギリスの生物学者コンラッド・ウォディントンの作った「エピジェネティクス」という言葉に関して説明され話が進んでいく。

エピジェネティクスとは胚珠の発達途中に細胞がより特別な役割を帯びていく状況を表すものであり,この過程でそれぞれの細胞がどの器官になるかが決まる。この過程で決まった細胞は永続的にその器官を担っていき、この働きによって人間の器官は形を保ち続けている。

またこのエピジェネティクスは細胞の中のDNA配列を変えることで役割を与えているのではなく、DNAに一種の「タグ」のようなものを科学的に結合させ、あくまで後成的に機能を持続させている。しかし、まれにこの機能は世代を超え、個々の生命体の生活史と経験に関する情報が科学的な形態で伝わる可能性があるのではないかと考えられている。これは「遺伝というものはDNA配列にのみ基づいて決まる」という現代生物学の考え方に大きな挑戦状をたたきつけているが、現時点での科学的な証拠からすると世代を超えたエピジェネティックな遺伝が起こることは人間と哺乳類に起こることはめったにないとされている。