未開の地へと分け入る男たち
そこにまっていたものは、おふくろだった。
路地狭すぎだろ。
こんな路地奥の店でも、最盛時20万近くの人々が暮らしたというこの地では、客がいくらでも入ったんでしょうね。
この扉を開けたら、きよちゃんに逢えたんでしょうね。
この飲食店街入り口も、これまた狭い。男たちの奥地探検はまだまだつづく。
この写真をまじまじと眺めて一句うかびましたよ。
「路地裏や、ツワモノどもの夢のあと」明らかなパクリですね。いやまあ、すべてのひらめきは、異質なものどうしのめぐり合わせという事で。いいわけにもなってないな。
頭上には謎の出入口。
「やばくなった時に逃げるための出入口だよきっと」(S氏談)いやはやするどすぎる洞察です。
が、その後もっとやばいものをみつけてしまう。
たおれそうな「おやじ」。なんか哀愁がただような。
しかし裏に回ってみると、これは本当にやばい。
ビルっぽくみせるためのはりぼて部分が崩落寸前。それをかろうじてサビサビの鉄棒と針金で止めてある。ちなみに隣の店は普通に営業しているところがなんとも。。。
「どうすればいいんでしょうねこのまち」というS氏の言葉に絶句しつつ行くと、一生懸命やってるところもあるんですよ。
あまりの壮絶さに大笑いしながら歩くも、微妙な気分になりながら昼食タイム。
そこで食べた土瓶蒸しがいままで半世紀ちかく食してきたたべもののなかで、まちがいなくトップクラスにうまい。
表面だけ着飾った偽物がほろびて、本物だけが着実に生きのびる。
その厳然たる時の流れの中に、われわれは生きているんだな。
そんなことに、気づかせてくれた路地裏探検でした。
すみませんタイトルまでぱくりでした
(2014.11.23 Yasushi Honda)
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