「クリスマスのときにシスターが焼いてくれたクッキー、覚えてる?」

2期生のある女性がそう言った。その瞬間・・・

「覚えてる!」

「美味しかったよね」

「大きなツリーも飾ったね!」

 

隣の女性たちもとても楽しそうに話し始めた。その様子はまるで、休み時間、おしゃべりに花を咲かせている女子高生のよう。楽しそうな雰囲気に、いつの間にか私の緊張はほぐれていた。

「学校生活で一番思い出に残っていることはなんですか?」と私が尋ねたときには、「全てが楽しかった」と答えてくださり、なんだかとても嬉しくなった。それは、私も今、同じように楽しいと感じるから。時代も、学校名も変わってしまったけど、50年前、同じ校舎で生活していた目の前の女性と、50年の時をこえて共感しあえること。それがとても嬉しく感じて、「私もです!」と言った。

学院祭は、みんなで仮装をしてパレードをし、勉強もしたけど、たくさん遊んだそうだ。

そんな皆さんが最後におっしゃった。

「青春をすごした場所だから、学校がなくなってほしくない」

 

「海星の良き伝統を引き継ぎたい」そう、漠然と思うことはあったが、実際に先輩たちに出会い、はじめてその大切さに気づいた。海星学院が先輩たちの誇れる学校であり続けられるよう、毎日を楽しみ全力で活動していきたい。