オオウバユリ について知っていることをぜひ教えてください

写真は、去年のマスイチ浜観光道路で。西本 玲子白老のポロトコタンにあるアイヌ民族博物館
によると、名前はアイヌ語で、トゥレ(北海道)エラパ、キウ(樺太)ハル(千島)

食用・薬用に使われたそうです。

ユリ科。アイヌは若い株から根の球根を採取し、搗き濾してデンプンを採取した。一番粉、二番粉は粉にして乾燥し、お腹をこわしたときの薬として湯に溶いて飲んだ。絞りかすはしばらくねかせてから団子状にして乾燥し、保存食にして粥などに入れて食べた(北海道、樺太)。

とされています。

 

オオウバユリの名前の由来には、諸説あるようです。
 

 

 

 

 

 

室蘭の市内でもいたるところでみられます。そして、八幡神社の急なの参道の階段を歩くと素晴らしい群落に出会います。

神社の敷地は建立当時の植生が保存されることも多く、アイヌが神社以前から祈りの場所として大切にしていた可能性もあります。大量のオオウバユリの存在は、室蘭の山の食材が豊かで、海のものと合わせると、農耕をせずとも幸せな暮らしのできる楽園だったのではないかと太古に思いを馳せることができます。


登別在住のMichihiro Sakaiさんより寄せられた登別常盤町に咲くオオウバユリの写真から、あまり知られていないこの花にスポットが当たりました。

2015.7.21 撮影登別常盤町で登別市柏木町から岡志別スポーツ公園に(農面道路)抜ける所


その後のオオウバユリ

見た目が少し異様なので「エイリアンの実」と私は、勝手に呼んでいますが中の種子の形から「猫の小判」と呼ばれることもあるようです。
このまま立ち枯れて実は熟すると下部が裂け種が弾け散ります。
室蘭の雪景色の中で茶色く立ち枯れたこの植物の姿を皆さんもどこかで見かけているのでは。 2015.9.20 西本 玲子

 

 

2015.9 増市町にて撮影


猫の小判か狐の小判か?

10月頃になって実は、こんな風に弾けました。

中には、黄金色の種がざっくり。大きさは、人の小指の爪の半分くらい。形はニンニクのスライスみたい。

弾けた種がサラサラ、キラキラと地上に降る様は、まるで小判のようにも見えます。

2015.11.2 写真・記事 西本玲子

 


目覚めの春!

 

  

2016.4.20 撮影 戸子台 敏雄


一生にただ一度

オオウバユリ。種から芽を出し 最初の年は一枚葉。一年毎に葉の枚数が増え株も大きくなっていく。
7年から長いものは10年近い年月をかけて根にたっぷりの栄養をためていく。



そして一生にただ一度だけ株の中心から2m近い花茎を空に向かってスッと伸ばし 美しい花を咲かせる。
秋に成る実。一個の中に500以上の種を作り 盛大に散りばめ その一生を終える。
ただ一度の開花、種子を残し、ユリ根も役割を終えその一生を閉じる。

種から育つもののほかに、母根に出来たユリ根の子供から芽を出すものもあり それは早くに実をつける。種からと根からの二刀流。

ユリ根を食用としていたアイヌの人々は 株の大きさや葉の枚数から 食べごろを判断していたのだろうか。

立ち枯れた花茎は その佇まいから活け花の花材として古くから親しまれている。

今年はどの株から花茎が伸びるのだろう・・・空へと。

 

「一生にただ一度。」 見事な生き方である。

 

(2016.4.21 撮影・文 中村 麻貴)
 


その時を待つ

2016年7月14日。そろそろ咲く頃かな?と久しぶりに室蘭八幡宮へと足を運ぶ。
ひと月ほど前に来てみたときはまだ花茎は伸びてきてはいなかった。昨年、この八幡宮でさくオオウバユリを初めてみたときは花期も終盤にさしかかった頃だったので、花開く前の姿もぜひ見てみたい。

スッとまっすぐ立上り、まるで背伸びしながら出番を待つバレリーナのようにその時を待っていた。

 

春先に株から新葉を出し始めたばかりのみんなの姿を見ていたので、とても嬉しくなる。

境内のあちこちに その姿が見える。

 

「一生に一度」 その時はもうすぐ。

 

(2016.7.14 撮影・文 中村 麻貴)

 

 

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