佐々木商店の印半纏 について知っていることをぜひ教えてください

民俗資料館(とんてん館)には佐々木商店の印半纏(しるしばんてん)が展示してある。

 布でできているように見えるが、皮製であるという説明を受けた。(牛なのか馬なのかは失念)

 大きな、やままるいちの意匠が、これを身に着けて作業していた人々の自分たちのしている仕事に対する大きな自信とよろこびを象徴しているようにもみえてしまう。

 石炭積み出しによる商いの繁盛ぶりは、石垣を築くほどであった(1906年)。

 下半分の模様は、アイヌ民族の好む模様の様にみえるが、実は佐々木という漢字を崩してデザインされたものだそうである。そう説明をうけてもなかなか「佐々木」には見えなかった。頭の柔軟性テストのような模様である。

 この印半纏を実際に身に着けて、様々な作業をしていたかどうかは、分からない。100年後のわれわれから見ると、あまり機能的なデザインにはみえない。

 現代で言えば、仕事用のスーツのようなものかもしれない。スーツが西洋から輸入された時代には、それが格好よく見え、機能的でもあり、あっというまに導入されて現代に至ったのであろう。

 しかし、100年ほどの時を経てみると、この皮の印半纏に身を包んだビジネスマンも、なかなか格好いいものであったろうな、という思いもする。

(2015. 4.18 Yasushi Honda )

 ネットですこし調べた程度だが、これは「革半纏」と呼ばれる部類の半纏で、大店ではなく、火消しや大工の棟梁などが身につけたものだそうである。もちろん多くの火消しなどが日常的に用いたものではなく、相当に財力のある大店が棟梁に公の場で身につけさせる目的でつくるのが普通だったそうだ。(2015.6.4 Yasushi Honda 追記)

室蘭の歴史へ戻る

Front Pageへ戻る