入江運動公園 について知っていることをぜひ教えてください

豊富な運動場や遊び場

この公園には陸上競技場の他、温水プール芝生広場、多目的運動広場、子供の広場、茶津山などの豊富な運動場や遊び場がある。

駐車場も広くサッカーの試合、各種陸上競技、休日の家族連れ、朝夕のウォーキング、保育園児や犬の散歩など多くの市民に愛されている。

 

室蘭の芸術の森でもある

そして運動場のみならず、ここのプロムナードには沢山の彫刻作品が屋外展示され、造園家によりデザインされた庭園、程よい起伏の中に手入れされた植物が四季を楽しませてくれる芸術的な公園でもある。

春は、桜やレンギョウ並木に始まり、様々な色のツツジ、新緑の葉が美しいミズナラやカツラの木、ナナカマドの花、藤棚と移り変わり、秋にはナナカマドや松の実が彩りを添える。私は、犬をお供にカメラを持ってこの静かな公園を散歩するのが大好きなのです。

 

プロムナード内の案内板には「ここに設置している14基の彫刻像は、開港110年・市政施行60年を記念し室蘭のシンボルとして、多くの市民の寄付によって設置されました。14基の彫像は、室蘭の現在・未来・過去を表現しています。」と書かれている。

 

港南中学校時代の美術の恩師 高橋昭五郎氏 作品『煥』〈四方に、光り輝く〉

熊谷紀子氏作品『梢』〈逍遥する〉バット型の車止めとサッカーボールのオブジェ

公会堂トイレもまたアート作品

入江運動公園内の温水プール横にある公会堂トイレは、昭和62年に設置された公衆トイレ。モデルとなった建物は、大正から昭和にかけて室蘭の文化の中心的役割を果たしていた「室蘭市公会堂」であり歴史ある室蘭を表現したものだそう。

日本トイレ協会主催の「グッドトイレ10」に道内で初めて入選もしている名誉あるトイレ。 冬季は閉鎖されるが清潔に管理されトイレットペーパーも設置され匂いも気にならない。

 

タイル壁画に表現された活気ありし日の室蘭

カーテンと段幕のある劇場に描かれたこの作品は、どなたのものなのでしょう。

先日、このトイレにこんな素敵なタイルアートを発見し見入ってしまいました。何度か利用した事があるのに今まで気付かすにいたこの壁画。

中央の「ふみ野」の文字が目に入り、うん?と思ってよく見ると旧室蘭駅を中心に室蘭の歴史的なものが描かれていた。ふみ野の半纏を着た人は、駅で客待ちをする老舗旅館の番頭さん。私が学生時代にも札幌から「汽車」で帰省すると、いつもここのご主人が客待ちをしていたのを覚えていたのです。

作品右側から、石炭を運搬する機関車と荷馬車。人力車の横に立つのは警察官?丸七マークの半纏は栗林商会さん。作品左側の大根売りの行商人、買い物に来た女性の今では見られない髪型は、大正時代を思わせ。

桟橋は、もしかしてトキカラモイの木造桟橋では?船は、イザベル・ルーシー・バードが来蘭時にも乗ってきた物?それとも石炭を運搬した輸送船でしょうか?

私は、暫しトイレの前で思いがけず室蘭の古き時代に思いを馳せたのでした。

先に書いた、入江運動公園は室蘭の芸術の森でもあると言いたかったのは、こんな芸術作品をトイレの壁画にしてしまったところに感心したからなのです。運動公園でありながら芸術作品を鑑賞しながら散歩するのもこの公園の楽しみ方ではないか。公園をプロデュースされた方々もきっと喜ばれるのではないでしょうか。

2015.10.12 写真・記事 西本玲子

 

 

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