金谷ヒロ子 さんについて知っていることをぜひ教えてください

地域のお母さんになりたいの

子ども達から「化粧しなくちゃダメよ~!」って言われるのと、満面の笑みで話してくれる金谷ヒロ子さん

毎朝、東町にある翔陽中学校前の交差点で子ども達の見守りとして立ち今年で満十年になる

―この時間だけでも、子ども達を事故から守りたいー

自身も交通事故の経験があり、切実に、誠実に、見守りを行っている

「毎日決まった時間、決まった場所に立ち続けると、ドライバーとも顔見知りになって」と話しながら、会釈をする顔から笑みがこぼれる

「私の顔を思い出してスピード落としてくれたら嬉しいじゃない」

 

家には数えで99歳になる実父がいる

親の介護を行い、毎日同じ場所に立つ、並大抵のことではない

「私が休んでいる間に、子どもが事故にあったらと考えたら、いてもたってもいられないの」

以前の記憶が蘇るそうだ

ある日の同じ場所、朝の通学途中、トラックが右折の際明らかに脇見をしている!

目の前には、子どもが横断!

危ない!

とっさに飛び出しトラックの窓を叩く

急ブレーキをかけ、子供の目の前でトラックが止まった

トラックドライバーは、何度も頭を下げて「ありがとう」と言葉を残し去って行った

あの時、自分がいなかったらと思うと身震いがする

1人の子ども、家計を支えているであろう男性の人生が変わっていたと金谷さんはいう

 

なんだか最近あの子元気がない

お化粧の話や野鳥の話などをふってみる

たあいもない会話を交わしながら、少しでも気が紛れてくれたらと願う

 

今年も翔陽中学校の学祭に呼ばれたの!

去年の壁新聞に私のこと書いてくれたの!大人になったらボランティアをしたいって!

 

まさに「お母さん」

 

両親もいつも人のためにって忙しくしていたと

大人の背中をみて、いまの私達がいるのだと改めて実感した

 

「クリスマス近くになったら三角帽子を被って立ってるの」と屈託ない笑顔で話す

その頃、また会いに行こう

-2015.9.9 高橋亮子-

 

追記

金谷さんは、少年補導員を長年されておりその活動から子供たちの見守りの大切さを痛感されたそうです。

その見守りの延長上に交差点での交通誘導を自主的に完全ボランティアで始められたと言われてました。

 

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