室蘭からすずらんで について、写真などぜひおはりください。
すずらん1号。輪西駅に到着する785系 撮影;藤田 恒紀さん
「なんか旅行したみたいです。ありがとうございます」とツレがいう
「せっかくだから室蘭駅から『すずらん』に乗りましょう。東室蘭で乗り換えなくていいし。仕事のまとめは札幌に着いてから、打ち合わせ終わってから落ち着いてやりましょう。お酒は飲めないけど、右の窓際に座ってください。海が見えるから」
白老駅でポロトーコタンの話や車窓から見える海の話をツレと楽しんでいた。
東室蘭を出たあと
鷲別、幌別、登別、白老、苫小牧、沼ノ端、南千歳と止まる。登別ではたくさんの中国の旅行者が乗り降りする。ちょっと荷物の移動を手伝うとお喜びされた。登別の駅の反対側、小さな半島の麓の漁港がなんともいい。いつか降りてみよう。函館から来る北斗、スーパー北斗が止まらない駅も含めて停車を味わう。「なんか地元密着の電車なんですね」「沼ノ端って『千と千尋の神隠し』に出てきそうだね、池之端って、あれは、不忍の池のとこか。がはは」とか。「ああ、海原電鉄の沼の底駅じゃね?」「そっか」。電車は、沼ノ端駅から岩見沢に行く室蘭本線と別れて千歳線に入る。そして、札幌市内の白石駅で函館本線に入り、札幌へ。
東室蘭駅に停車中のすずらん1号789系 撮影:戸子台 敏雄さん
室蘭駅を出発する「L特急すずらん」
これは、北海道では少ない電化区間を走る室蘭駅と札幌駅を結ぶ「電車」だ。当たり前に、静かで滑らか。トイレも綺麗。室蘭から、右側に乗ると、母恋、輪西の街のあと、苫小牧まで海や馬の牧場が見える。反対側は、樽前山が美しい。千歳を過ぎると、樽前の奥に風不死岳、恵庭岳などが見えて、間に支笏湖があるのがわかる。冬にのれば、札幌に近づくにつれ美しい冬景色になってゆく。隣のおばちゃんの声がうるさいので、ツレに耳栓を渡すとそれも含めて旅だと笑う。少し居眠りしたり、慌てて起きて海を見ている。駅で買った水とヤヤン昆布のつまみをポリポリ。
室蘭駅を出ると、函館からやってくる線路と東室蘭駅で合流するまで、母恋、御崎、輪西、東室蘭と停車。この間は特急料金はかからない。いろいろあるけど、JR北海道のこの車両、789系はかっこよくて乗り心地がいいと思う。朝一は785系。
「仏坂のトンネルすごいでしょ、これ明治につくったんすよ。でもこのあとトンネルないんです。札幌と室蘭の間って」と自慢していたら、登別駅の漁港で感動した途端、一つ短くもトンネルがあって大笑い。虎杖浜との間の伏古別トンネルだった。まあツレは、そのあとの札幌までの道のりで「本当だ、こんなに長く、大平洋側から日本海側に行く線路でトンネルがないなんて、日本でもここだけかも。室蘭と札幌って大事なつながりがあったんですね」とフォローしてくれた。いい奴だ。
この電車、起点はもちろん室蘭だ。この支線複線だ。かつては本線だ。室蘭から出る「すずらん1号」は早朝6:59発の札幌着8:37。仕事で室蘭にいったついでに、飲み明かしても、翌朝の仕事に間に合うんですよね。札幌から室蘭に向かう最終のすずらんは「すずらん10号」。これだと20:32札幌発で、22:12室蘭着だ。まだまだ、北京亭なんかやってる店がある。
時刻表
室蘭駅に着いたら、あるいは帰る前に、
仕事の前にちょっと「港の文学館」によってね、室蘭には芥川賞だけでも3人出てる「文学の街」だってことを楽しむ。ここに行くと中島さんが面白いサインした本が何気に売られていたり、室蘭出身の吉田ルイ子さんや室蘭を世界一美しい港だといったイザベラ・ルーシー・バードの作品に会える。バチラー八重子などアイヌの詩人たちと交流の深かった掛川源一郎さんの写真や直筆に会える。
11月の「港の文学館」室蘭駅から徒歩2分 (写真 西本玲子さん)
文学を諦めると、たまに見たくなるプラネタリウム。そのうち建て替えられるのはわかっているのだけど、日本でももうないだろうなあとおもう小さな左官技のドームがなんともいい。ここでプラネタリウムを見たり「子供向け」なんだけど面白い「道具」であそんだり。
いつ仕事するんだ
英国館でお茶を飲む。コーヒーも、紅茶も。ママのご飯も。
お昼は、天勝やらよし寿司やら、参るほどある。
文学になった幕西坂や常盤の坂、かつての栄華の跡を見て歩く。室蘭市役所、室蘭市立病院、胆振振興局、北海道新聞、NHK、室蘭発祥の日本製鋼さん、栗林さん、アオキさん、港の周りには訪問先がたくさん。
2018年に就航を予定している宮古を結ぶフェリーは入江の埠頭に入るのだろうか。ちょっと時間作って測量山メイヨグランデールでひとっ走りとか、入江運動公園のプールでひと泳ぎとか。
都会的で自然もある港町。ホテルは英国館と幕西坂を挟んで旧丸井今井百貨店だったプリンスホテルに泊まる。
そして、浜町で飲むんだ。最後は北京亭で焼きそば食ってしまうんだろうなあ。
室蘭本線
室蘭界隈の昼食
夜の室蘭
室蘭界隈