室蘭に来た黒船 について知っていることをぜひ教えてください
室蘭市民族資料館(とんてん館)の2階にある「黒船の蝦夷地探検来航図」に目が釘付けになった。
室蘭と函館に色とりどりの線がつながっている。
幕末、下田と箱館が開港されたが、この線の密集度をみると室蘭にも黒船がよく来航していたことがわかる。むしろ箱館よりも多いようにも見える。
大洋を渡って来る船が入ることの出来る港が、現在のようにセメントで整備されていない時代に、このように黒船が頻繁に入港している。室蘭が海を渡ってきた大きな船にとってどれだけ安息の地であったことか、よくわかる。
ここに描かれている最初の来航が1792年のエカテリーナ2世号によるもの。ペリーの下田来航に遡ること、約60年である。
エカテリーナ2世は、あのクリミアを併合したロシアの女帝で、1792年にはまだ在位していた。船の名前からしてその野心を感じざるを得ない。この図によると、幸い室蘭には寄港していない。
室蘭が東アジアにおけるクリミアにならなかった幸せを感じる。
(2015. 4.8 Yasushi Honda)
Foundationへ戻る
Front Pageへ戻る