旧三ツ輪商会倉庫の石材
旧三ツ輪商会の倉庫の見事な壁面をかざる石材を観察してみた
建見会の吉田さんから「登別軟石が使われていないだろうか」とたずねられて
その素朴な質問への回答を得るべく発した行動だ
壁面は風化して色は灰色、黒灰色~小豆色まで色彩のトーンが目にうれしい
石材を一つ一つ凝視してみると火山灰の固まった凝灰岩ということが分かった
登別軟石も登別溶結凝灰岩という岩石名があり、凝灰岩の一種だが軽石の火砕流が流れ岩石が再び熱でとけて固まってたもので
よく見ると流理構造が見られたり、色が小豆色であることが特色でこの淡緑灰色を基調とする岩とはまるで大違いだ。
旧三ツ輪商会の倉庫(山本酒屋さん)の建物の裏の石壁は黒っぽい
しかし、よく見ると凝灰岩で、風化程度の違いで
このような顔つきになったのだろうか?でも長年の風雪に耐えた
いぶし銀のかおりのする壁面だ。
登別・室蘭界隈の石積や石材は結構、地元である登別の軟石が使われている
登別軟石は室蘭本線の工事が始まり、土木工事に伴い法面の保護などのため
間知石などの必要性が生じ、スタートしたと思われる。
室蘭本線の工事なくして登別の石材の現在までの盛衰はありえなかっただろう。