室蘭で生まれ、長万部で育った坪川拓史監督。 幼少のころは親戚がいる輪西を頻繁に訪れて イタンキ浜を遊び場にしていたという。

 


 

「室蘭に必要な映画」

室蘭在住の映画監督が室蘭を舞台にした映画を製作している。。。と知ったのは昨年の晩秋。「へぇ・・・出来上がったら見に行ってみようかな?」くらいの気持ち。

時間が経つにつれ、室蘭LoacalWikiの仲間も市民CASTとして出演していることや、応援団、ボランティアスタッフとして関わっていることを知った。春先に製鉄記念室蘭病院3F大講堂で行われた映像試写や、炊き出し試食のイベントなど、室蘭民報さんの紙面では見ていながら、なかなか行けずにいた。正直、今一つ興味を持ちきれずにいたのかも知れない。杉山 幹夫さんが輪西の方々の話をうかがっていく中で出会われた 故・平武彦さんがこの映画をとても大切に思い室蘭の為に必要な映画だと心から応援してらっしゃったというお話を伺った

輪西の町の為、室蘭の為にご尽力されてきた平さんが「室蘭に必要な映画」といわれていたのか。。。気持ちが動いた。

2015.9.11 市民会館で昼・夜と二回開催された「モルエラニの霧の中」撮影中間報告上映会。夜の部に数人の仲間と出かけた。ロビーには大勢のボランティアスタッフが仕事を終え続々と駆け付ける人々を丁寧に出迎えてくれている。その姿からは「映画の良さをぜひ知っていただいて、一緒に応援して頂きたいんです」という思いが伝わってくる。

監督の挨拶・二話、四話,五話のダイジェスト上映、市民キャストのトーク。興味深く拝見させて頂いた。子供のころから見慣れた風景をスクリーンを通して見るのは不思議な感覚。工場の煙突から出る煙が綺麗だった。

試写を見終わえ、感じたこと。。。「モルエラニの霧の中」で観光客が増えるかもしれない。でもそれよりも大切なことは、ここに住む人がスクリーンで見た風景を自分の足で歩き、眺め、自分の町の美しさに気づくことなのかもしれない。

 

この映画との距離が少し近づいた気がした。
 

 

2015.9.12 中村 麻貴

 

 

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