知利別の造成で伐採された木の年輪 について知っていることをぜひ教えてください

 最近、週末林業を行っているからか、木の年輪を見ると「よくここまで育ってきたな・・」と木が育ってきた時間に感謝の気持ちがわいてくる。そして、もう少し長生きして欲しかったという思いと樹木は生き物なので畏敬の念をもって接したいと感じる。この木の年輪は人で言えば、一生かけて形作ってきた顔のしわのようなもの。今までの人生のすべてが刻まれているかもしれない。

 そして木の年輪を数えたくなるのである。この知利別会館のそばの造成地で伐採された樹木は80年以上の年輪を重ねている。樹種はその樹皮の状態から見ると、おそらくカラマツだろう。この年齢のカラマツは見たことが無い。自分の森のカラマツは60年あまりなのだが、知利別の丸太の太さは桁違いだ。

 木の年輪は成長の早いときは年輪の間隔がひろくなり、逆に成長の遅いときは密になる。この木の年輪を見ていて、ある時代、年輪の間隔が細かい時代が確認できた。およそ10年くらいの期間だった。この時代は何があったのだろう?少し寒い冬が続いたのかな?ほかの樹木の影響で生長が阻害されたのかな?

 このようなことを考えていると年輪年代学と言う分野があるのを思い出した。土の中から出てきた古い木でも、年輪のパターンを見て、何世紀に育っていた木なのだろうか?ということを明らかにするのだそうだ。気の遠くなるような話だが、そのような思いでこの知利別の木の年輪をたどると成長がゆっくりだった時代の手がかりが何か分かるかもしれない。