鷲別林道 について知っていることをぜひ教えてください

工大から北上して、ユートピア牧場を通りすぎると、鷲別林道の入口に到達する。

ゲートの向こうにある標識

市街地に近いのに、美しい自然が残されている。多くの方が毎日のように散策などを楽しんでいる。一番上の登山道(水元沢コース)入り口までは、ここから3.8kmほどの距離がある。

登山道(水元沢コース)への入口付近は、少し広くなっていて、鷲別林道をいつもよく利用する人々の間では単に「うえ」とか「うえの駐車場」とよばれている。

途中には、鷲別川を渡る橋、カムイヌプリ方面の林道への分かれ道、だんパラスキー場へ登る白鳥ヒュッテコースへの入り口、小さな無名の滝などがある。

白鳥ヒュッテ・室蘭岳方面への登山道入口の標識

鷲別川の無名滝

春夏秋シーズンには、週末登山者の方もよく利用している。冬に雪で覆われてしまうと、今度は歩くスキーを楽しむ方も居る。1年を通じて四季を感じて楽しめる林道である。

ここを歩いているとき、むかし山猟師をしていたという方にお話を伺ったことがある。鷲別林道が鷲別川と交差する橋の付近がヒグマの通り道になっているそうである。

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春には冬眠から覚めたヒグマが、西から東に向かって、そして、秋には東から西に向かって毎年同じ通り道を通過するそうである。猟師はクマを追いかけなくても、そこで待っていれば必ずヒグマを仕留めることができたという。そのための猟師小屋が橋のたもとにあったそうだ。ヒグマを捕ることが、生活の糧となっていた時代もあったが、ここでは、今はクマ猟も猟師小屋もない。

しかし、ヒグマはそんなことには関係なく、現在もその獣道を春と秋に必ず通っていることだろう。直接目に触れることはなくなっても、やまのカムイはまちがいなく存在しているのだ。

クマの存在を知らせる警告

「おれはヒグマを見た」と自慢話をしたくなる気持ちも分からなくもない。

幸いこの神様は、糞や足跡や、そして臭いの痕跡を残してくれる。そして、こちらがクマ鈴を鳴らして歩けば、カムイは人間が来たことを覚ってくれる。

クマ鈴をつけて林道を歩こう

神様というものは、こころの中にとどめておくぐらいが魂も肉体も平和なのではないだろうか。

(2015.9.10 Yasushi Honda)

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