昔は湿地帯へ産業廃棄物を埋めていた について知っていることをぜひ教えてください

 登別市の新生町から若草町にかけての道路や宅地地下には新日鉄の鉱さいやコンクリート片、ときには墓石まで出てくる。特に鉱さいは鉄を精錬した後にのこる岩石ように硬い物質でこれがかなりの面積に埋められている。鉱さいは比重が重いためこのアリアが湿地帯だった時にトラックで運んで山にしても翌日には地面の下に埋まってしまって見えなくなったという話も聞いたことがある。

 その硬さは鉄のピックの刃先でさえすぐに折れ曲がってしまうことからもうかがい知れるだろう。若草町の一部には地下のある深さから一面の鉱さいがひろがっているため建物のくいを打ち込むことができずに鉱さいを堀り上げて穴をあけて杭を入れていたこともある。私の仕事では住宅周りの穴を掘ることがあるが、1日1mも進まないことさえ珍しくなかった。道路も鉱さいやコンクリート、土石が入れられており、掘削するのにどれくらい時間がかかるか予想できないっことが多い。

 このような人工地質は室蘭・登別地域の軟弱地盤地帯では珍しくないので当たり前と思っていたが、白老や伊達など他の地域で道路を掘ったりするとあまりに早く仕事を終えることができるので驚いてしまうことが多い。よく考えるとこのような悪地盤は北海道でもここだけで、外はさくさく掘れる場所なのである。他の地区のようなさくさく地盤が当たり前と言うことが、しばらく後になってから分かった。すると我々のような仕事人は北海道で一番、仕事がやりにくいところで施工してきたので他の地域へいく何処でも簡単に思えるのである。

 昔は鉱さいやコンクリート片など産業廃棄物の規制がなかったので、このような物質を埋め立てに使用したが、今の世の中では許されないやり方だ。でも新生~若草地区は今で言う産業廃棄物で埋め立てられていることには間違いない。

 写真はコンクリート片