登別市内には水の都といえるほど川がたくさんあり、滝も数え切れないほど存在する。その中でも威容を誇るのが札内不動の滝である。この滝は札内台地を削り込んだ谷地形の侵食前線部に存在し、滝をあがると谷にはほとんど水がない。水の都の登別には珍しいのだが、札内という地名はアイヌ語で乾いた川と名付けられるほど水には恵まれていない大地を作っている。しかし、この滝は乾いたときでも水を轟々と流している。流れている水は滝の上部にあるとがった部分の先端から出ている、なんとこのとがった場所は地下水が流出した部分なのだ。地下水が流れてその地下水路の周りの地層を鉄分などが硬くしたためとがっているのかな、と想像している。なんとも不思議な地形を作っている。
不動の滝の側面からの写真
何度見てもあきない滝ですね
3D立体視用の写真、滝の水の出口がとがっていて
そこから水が噴出しているのがわかる
同じく3D立体視用写真 人も浮き出ています
滝の上から見た渓谷の風景、登別溶結凝灰岩の切り立った崖が滝の廻りを囲っている
滝のすぐ上流にこんな橋が作られてしまいました。景色のいいところは周囲をいじらないようにしないと景観を保つことが難しくなります。なぜか橋の名前は「ふどう橋」と表示されている。
橋の上からみた谷底の風景、川底は枯れて水が流れていませんが、その先の滝の部分からは地下水が常時吹き出ています。岩盤の亀裂のなかを水が走っているのかな?
1983年頃まではここに不動さんを祭っていたのですが、昭和58年の集中豪雨水災害により建物も流出し、現在は何もありません。ここに行くには個人所有の牧草地を通過する必要があるので持ち主の了解を得る必要があります。注意してください。