波が作った海のテラス 

  虎杖浜のアヨロ川河口は干潮になると大きな範囲で海底から岩棚が露出する。

(干潮時の風景)

(満潮時の風景)

この岩棚は海食台と呼ばれ、海の波浪が海岸に露出している地層を削って作った自然の造形物だ。

驚いたことに干潮時の岩棚はかなり平で猟師の車が乗りつけることができる。

この岩棚に車で乗り付けて昆布や海草を採取しているのだ。

(海底に車を乗り付けて昆布を採集する猟師たち)

 アヨロ~ポンアヨロ~登別漁港にかけて海岸沿いに溶岩のような地層が見られる。これはクッタラ火山が

放出した火砕流が固まって作った岩石で登別石(登別軟石、登別溶結凝灰岩)と言われ登別周辺では

石材として使われた岩石だ。この岩石がちょうど海岸の波打ち際付近で削られたため、この周囲には海食台が

見られるのだがアヨロ付近の海食台は登別石の上面がちょうど波打ち際のレベルと同じだったので大きな範囲で

平らな棚が残されたのではないかと思われます。

 

(ここからはポンアヨロのアヨロ鼻灯台がよく見える)

 

(海食台の平らな上面には流れたような跡がみられる)

 

ただの砂浜の風景が干潮時に岩棚になるという変化を見ると

映画「十戒」で、モーゼのために海が割れて現れた海底の道のように思えたので

「十戒の道」と名づけたのだが・・。