こども文化博覧会(こどもぶんかはくらんかい)は、1950年(昭和25)10月に小田原城址公園で開催された博覧会(1)(2)

市制10周年を記念して、同年10月1日から11月20日までの会期で開催された(2)。小田原城址の本丸広場に「文化館」「産業館」「観光館」「ゆうびん・でんしん・でんわ館」などの展示施設と、様々な催し物の会場となった「野外劇場」、動物園、「こども世界探検場」などが配置され、天守閣跡裏手の高台に、豆電車・飛行塔・回転木馬(メリーゴーランド)などを配置した「こども遊園地」が配置された(2)(3)

またタイから象が輸入され、「梅子さん」と名付けられた(2)(3)

入場料は50円だった(2)。修学旅行を兼ねた小中学校の団体を含めて、入場者数は186千人に達した(2)

博覧会終了後も一部の施設は残され、こども遊園地として整備された(2)

  • 森2001は、博覧会が開催されるまで小田原城址は関東大震災で被害を受けたままになっており、博覧会の後で城址公園として整備されたとしているが(2)、『小田原市報』によると、それ以前から敷地の利活用や復旧工事が行われて城址公園としての整備が進んでいた(3)。このとき新設され、その後も残されたのは、動物園関係とこども遊園地関係と思われるが、詳細は不明。

参考資料

  1. 「年表」播摩晃一ほか編『図説 小田原・足柄の歴史 下巻』郷土出版社、1994、148-151頁
  2. 森2001:森武麿「コラム22 小田原こども文化博覧会」『小田原市史 通史編 近現代』小田原市、2001、II 現代 第1章 戦後改革と経済復興 第6節 食糧危機と市民生活の再建、657頁
  3. 小田原こども文化博覧会開幕さる」『小田原市報』号外、小田原市役所、1950年(昭和25)10月18日

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