上輩寺本堂(左に見切れているのが乳イチョウ上輩寺(じょうはいじ)、九品山浄土院は、酒匂にある時宗の寺院。本尊は阿弥陀如来。江戸時代には国府津蓮台寺の末寺だった。(1)

沿革

永仁5年(1297)の創建で、開山は他阿真教(元応元年・1319没)。このとき同時に、酒匂村内に中輩寺下輩寺も創建された。開基は酒匂右馬頭(正安元年・1299没)(1)

その後、下輩寺が廃寺になったため、同寺の本尊だった薬師如来は上輩寺に安置された(1)

什宝

酒匂右馬頭の位牌

寺の開基・酒匂右馬頭の位牌。表に「当寺開基大檀那酒匂右馬頭仏阿弥」、裏に「維正安元年(1299)七月七日往生」とあり、『風土記稿』は木目の状態などから、当時のもののようだと推測している。高さ1尺1寸6分(約35.2cm)、幅2寸5分(7.6cm)。(1)

境内

墳墓

境内にある高さ1.6m余の中世の五輪塔3基は、2019年(平成31)に上輩寺の五輪塔群として市の有形文化財に指定された。

神社

境内に熊野神社があった(1)

乳イチョウ

本堂南西側の墓地内にあるイチョウの大木は、上輩寺の乳イチョウとして1974年に市の天然記念物に指定され、1984年にかながわ名木100選に選定されている。

寺紋

本堂の扁額とガラス戸の寺紋寺紋は「隅切角に三」。(2019年調査)

リンク

参考資料

  1. 風土記稿

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