光円寺(こうえんじ)、寂静山(公式サイト。『風土記稿』「釈浄山」)は、城山4丁目にある浄土真宗本願寺派の寺院。本尊は阿弥陀如来。開山は覚円(慶安4年・1651没)。開基は春日局と言い伝えられている(由来は不詳)。江戸時代には京都西六条・本願寺の末寺だった。(1)
沿革
庭松寺に所蔵されていた、居神社の四至(東西南北の境界)のことを記した寛永14年(1637)の券状に「居神大明神屋敷与実相寺境之事云々」と記されており、始めは実相寺と号したとみられている(1)。
明暦元年(1655)に今の寺号に改めた。本山の13世・良如光円僧正から「光円」の2字を与えられたという。(1)
本尊
本尊の阿弥陀如来像は像高3尺(約91cm)。恵心僧都の作とされていた。(1)
境内
鐘楼
鐘楼の鐘は宝暦8年(1758)11月に鋳造されたものだった(1)。
イチョウの木
市文化部文化財課によると、境内にあるイチョウの木は目通り幹囲が5mを超え、飯泉の勝福寺の大イチョウに次ぎ、酒匂の上輩寺の乳イチョウに並ぶ大きさ(2)。
寺紋
寺紋は五七桐。(2019年調査)
リンク
- 寂静山 光円寺
- よなるで「古稀庵/光円寺/大久寺」『SAMURAI5』2016年2月20日
- 四方續夫「家康公400年祭!42.春日局開基の浄土真宗本願寺派の光円寺!」『綾部の文化財日誌』2015年11月16日
- 紋谷幹男「第1705回 光円寺(こうえんじ)浄土真宗本願寺派/神奈川県小田原市城山」『お宮、お寺を散歩しよう』2015年8月12日
- 著者不明「光円寺(小田原)」『何気ない風景とひとり言』2014年7月3日
参考資料
- 『風土記稿』
- 小田原市文化部文化財課「天然記念物・勝福寺の大イチョウ 1樹」小田原市公式サイト、2022年9月27日