光照寺(こうしょうじ)、稲荷山は、鴨宮にある浄土宗の寺院。光照寺のウェブサイトによると、本尊は阿弥陀如来(1)。
由来
寺伝では、もともと鴨宮には西光寺と東照寺の2寺があったが2寺の件は『風土記稿』の鴨宮の項にみえる(1)、明治維新のとき廃仏毀釈に遭い、2寺とも廃寺になった(2)。1904年(明治37)に隅田川で浮遊している仏像が見つかり、体内から由来記1軸が出てきて、これを手掛かりとして東照寺の存在が確かめられ(?)、どこかに奉納されたことが機運となって、1908年(明治41)に東照寺の跡地に光照寺が建立された、という(2)。
什宝
本尊の阿弥陀如来(三尊阿弥陀)のほか、毘沙門天の立像がある(2)。
境内
大樹・ヒイラギ
境内にある大樹は、光照寺のヒイラギとして1970年(昭和45)に小田原市の天然記念物に指定され、1984年(昭和59)にかながわの名木100選に選ばれている(2)。
稲荷神社
境内に稲荷神社がある(2)。
『風土記稿』の鴨宮村 稲荷社の項に「社地にびんとう樹あり、〔囲六尺二寸(約188cm)〕」とあり、稲荷社は鴨宮村持とされている(1)。この木が「光照寺のヒイラギ」のことだとすると、光照寺が建てられたのは(寺伝では東照寺の跡地としているが)、稲荷社の境内かもしれない。或は、東照寺は山号を稲荷山といったので、もともと稲荷社と関係があったのかもしれない。詳細は未詳。
馬頭観世音の碑
境内に馬頭観世音の碑がある(2)。
寺紋
寺紋は「丸に方喰」。(2019年調査)
参考資料
- 『風土記稿』の鴨宮村の項
- 浄土宗 光照寺ウェブサイト(現存しない)、2016年4月5日のアーカイブ
- (株)豊陵「小田原市 光照寺墓苑」更新時期不明
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