千体堂(せんたいどう)は、上曽我にある、千体仏を安置した御堂。上曽我公民館の敷地内にあり、堂内には、本尊の阿弥陀如来座像と、その脇に約1千体の仏像が安置されている(1)。
1993年当時、御堂は上曽我千歳会が管理し、春・秋の彼岸のときに念仏供養を行っていた(1)。また市や学識経験者による文化財調査が行われていた(1)。
仏像
本尊の阿弥陀如来像は、寄せ木造り、玉眼、内身金泥、着衣漆箔、像高34.7cm(1)。
千体仏は、台座を含めた一木造りで、彫眼、彩色、総高(台座を含めた高さ)12.5cmの小像が905体、総高22.5cmの大像が100体で、合計1,005体ある(1)。
市公連1993は、造立時期を室町時代初期と推測しているが(1)、市教育委員会の現地案内板によると、阿弥陀如来坐像は江戸時代の造立で、千体仏も室町から江戸にかけての製作(2)。
釣鐘
水堂の前に宝暦年(1751年 - 1764年)の銘の入った釣鐘がある(1)。
現地案内板の写し
千体仏と鬼鹿毛馬頭観音石碑 仏堂は中央に木彫阿弥陀如来坐像が祀られ、その横に多数の如来形立像がびっしりと並ぶ。中央阿弥陀如来は江戸時代の造立で、千体仏も室町から江戸へかけての製作と認められる。 (後略)小田原市教育委員会(2) |
参考資料
- 市公連1993:小田原市公民館連絡協議会『公民館 市公連40年のあゆみ』同左、1993・平成5年2月、56頁
- 小田原市教育委員会「千体仏と鬼鹿毛馬頭観音石碑」現地案内板、小田原市ふるさと文化基金、1993年(平成5)1月設置、2022年閲覧
- 2022年調査