報徳堀(ほうとくぼり)は二宮尊徳の指導で掘られた、湿田の地下の冷水を取り除くための排水溝。田地の水はけをよくして冷害の被害を軽減する効果があった(1)(2)。
曽比の堀の脇に1935年(昭和10)に桜井村青年団曽比支部によって建てられた「二宮翁遺蹟」の記念碑がある(2022年調査)。その碑銘の写し(片仮名は平仮名になおし、読点を補った):
天保十一年(1840)、翁五十四歳の春、当地起法中、此処に排水溝を鑿つに、久しき冷害を除かる。此の工を聞き、来り助成する者、遠近其数を知らず。呼んで報徳堀と称す。 昭和十年(1935)秋二宮尊徳翁八十周年記念 桜井村青年団曽比支部建之 |
記念碑の下にある小田原市教育委員会の案内板によると、ほかに鬼柳や、南足柄市竹松の小芝原・三丁田にも報徳堀が掘られた(1)。
リンク
- マキ816「二宮金次郎 9 推譲のこころで作られた報徳堀。行ってきました (1)」『足柄山 徘徊 & 絵手紙』2017年3月20日
参考資料
- 小田原市教育委員会「報徳堀」現地案内板
- 桜井村青年団曽比支部「二宮翁遺蹟」記念碑、1935