妙覚寺(みょうかくじ)、玉正山(2019年調査。『風土記稿』は「玉山」としている)は、風祭にある日蓮宗の寺院。本尊は宗法の諸尊。開山は日忍(上野阿闍梨と号した。文永5年・1268没)。江戸時代には下総中山・法華経寺の末寺で、風祭村の八幡社の管理をしていた。(1)
縁起
寺伝によると、往古は真言宗の寺院だった。文永5年(1268)、住職・林覚のときに、日蓮の弟子・日弁が寺に寓宿。林覚はその宗門に入って名を日意と改め、日弁を改宗の開祖とした。しかし後年、日弁が同じ宗門内の他派に入門したため、その法弟・日忍を開山にした。(1)
了源寺
寛永10年(1633)に城山の大久寺が江戸・下谷に移転したとき、妙覚寺・日春が小田原の寺跡を購入し、下総中山・法華経寺の末寺・了源寺を建立した(3)。しかし大久寺が再興されることになり、翌寛永11年(1634)に了源寺は廃止されたという(3)。
境内
稲荷神社
境内に稲荷社があった(1)。
土砂災害警戒区域
妙覚寺を含む山谷川の区域(41903 山谷川)は、神奈川県の土砂災害警戒区域(土石流)に指定されている(2012年5月8日 告示第289号)(2)。
寺紋
寺紋は日蓮宗橘。屋根の主棟に桔梗紋と菊紋。(2019年調査)
参考資料