板橋地蔵尊(いたばしじぞうそん)は、板橋にある曹洞宗の寺院・金竜山宗福院(そうふくいん)の地蔵堂。宗福院の本尊は阿弥陀如来。(1)
地蔵堂はもと箱根湯本のうち字・古堂にあり(2)(「湯本茶屋」に属する)、永禄12年(1569)に現在の場所に遷座したといわれていた。地蔵堂には、高さ1丈(約3m)の木造の地蔵菩薩座像(弘法大師の作という)が安置されていた。(1)
宗福院は慶長3年(1598)に地蔵堂の寺地に創建された。開山は板橋・香林寺9世の理吟文察(慶長7年・1602没)。(1)
江戸時代には板橋・香林寺の末寺だった。(1)
境内
十王堂
『風土記稿』のとき、境内に十王堂があった(1)。
官軍関係者の供養費
1994年頃、戊辰箱根戦役のとき、一時佐幕に転じた小田原藩によって殺害された、軍監・中井範五郎ら官軍関係者11人の供養碑があった(6)。
土砂災害特別警戒区域
板橋地蔵尊を含む板橋4-1の区域(206-H26-338 板橋4-1)は、神奈川県の土砂災害特別警戒区域(急傾斜)に指定されている(2021年3月19日 告示第150号)。また第2板橋沢の区域(41025 第2板橋沢)は、神奈川県の土砂災害警戒区域(土石流)に指定されている(2012年5月8日 告示第289号)。(3)
年中行事
市
『風土記稿』のとき、毎年、正月・7月の23・24日が縁日となっていて、僧俗が集まり、堂の前に互市ができて、季節のものを売買していた(1)。
2020年8月23日・24日の大祭は、コロナで中止となった(4.1)。2021年1月23日・24日の大祭は、開催時間を短縮し、露店の出店なしで開催の予定(4.2)。2021年8月の大祭は、コロナ感染拡大防止のため、時間を短縮し、規模を縮小して開催の予定(5.1)。2022年1月の大祭は、露店の出店を23日のみとし、マスク着用や混雑回避を呼びかけて開催の予定(5.2)。
寺紋
寺紋は「平角に太卍」/三つ鱗。(2019年調査)
リンク
- 板橋地蔵堂
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おだわらっ子チャンネル「小田原(おだわら)の行事(ぎょうじ)板橋地蔵尊(いたばしじぞうそん)」YouTube、2020年8月19日
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odawarahashibashi、小田原の端々
- 「小田原市板橋 板橋地蔵尊児童遊園地」2018年12月25日
- 「地蔵縁日の地蔵尊巡り」2014年8月25日
- 「板橋のお地蔵さん」2011年1月23日
- 「宗福院地蔵堂。慶長3年創建」『猫の足あと』更新時期不明
参考資料
- 『風土記稿』
- 『風土記稿』国立公文書館内閣文庫本 請求番号173-0190 第13冊 コマ14
- 神奈川県土砂災害情報ポータル 区域図(206-H26-338 板橋4-1) 区域図(41025 第2板橋沢)
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板橋地蔵堂トップ > ニュース
- 「令和2年8月地蔵尊大祭は中止致します」2020年7月10日、arc.
- 「令和3年正月大祭について(令和3年1月11日時点)」2021年1月11日、arc.
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小田原市経済部観光課、小田原市公式サイト
- 「板橋地蔵尊大祭(毎年8月23日、24日)」最終更新 2021年8月18日
- 「板橋地蔵尊大祭 (毎年1月23日、1月24日)」最終更新 2022年1月17日
- 播摩晃一「戊辰箱根戦役と小田原藩」播摩晃一ほか編『図説 小田原・足柄の歴史 下巻』郷土出版社、1994、6-7頁