2021年1月1日現在、神社本庁傘下の被包括宗教法人(1)。
沿革
『風土記稿』のとき、沼代村には吉祥院・福泉寺の2寺を別当とする若一王子社があり、村の鎮守とされていた(4)。
同社は宝徳元年(1449)に勧請されたといい、当時の棟札が『風土記稿』のときにも所蔵されていた(4)。
- 棟札は、長さが1尺5寸8分(約47.9cm)、幅3寸3分(約10cm)、文字は剥落していて、わずかに「敬白、奉棟上、宝徳元、大工四郎左衛門」などの数字が読み取れる状態だった(4)。
また天文11年(1542)に再興された際の棟札があった(4)。
- 「敬白、奉棟上若一王子宮造営之事、天文十一年壬寅十一月十九日、大旦那平如宣」の文字が記されていた(4)。
その後、再建されたのは天正19年(1591)、
- 棟札の文「奉修造若一王子権現大社一宇、旦那林内蔵助吉光、宮本木工之助、導師国府津宝金剛寺法印恵雄、大工国府津雲野八郎左衛門、天正十九辛卯歳霜月二日甲子、助力林安芸守、林総左衛門、林平左衛門、林隼人佑」
寛永2年(1625)
- 「奉再隆若一王子権現社壇一宇、大旦那地頭、寛永二乙丑年九月吉日、大工八郎左衛門、小工吉兵衛、勧進者林内蔵助」
などだった(4)。
神体
『風土記稿』のとき、沼代村の鎮守・若一王子社の神体は、地蔵・弥陀・観音の像3体だった(4)。
境内
神木
『風土記稿』のとき、沼代村の鎮守・若一王子社の境内には、周囲8尺5寸(約2.6m)の樫の木1株、周囲7尺5寸(約2.3m)の杉2株があった(4)。
末社
『風土記稿』のとき、沼代村の鎮守・若一王子社の境内には、末社の八幡社、稲荷社、疱瘡神が祀られていた(4)。
土砂災害特別警戒区域
王子神社の境内を含む沼代9-12の区域(206-H26-23 沼代9-12)は、神奈川県の土砂災害特別警戒区域(急傾斜)に指定されている(2021年3月19日 告示第150号)(3)。
年中行事
『風土記稿』のとき、沼代村の鎮守・若一王子社の祭祀は旧暦の11月1日に行われていた(4)。
月日 | 祭礼名 |
1/2 | 歳旦祭 |
2/11 | 祈年祭 |
4月上旬日曜日 | 例大祭 |
7/15近い日曜日 | 小祭 |
11/23 | 新嘗祭 |
資料:神奈川県神社庁(2)
参考資料
- 神奈川県ホーム > 教育・文化・スポーツ > 文化・芸術 > 宗教法人 > 宗教法人について > 神奈川県知事所轄の宗教法人 > 宗教法人名簿(令和3年1月1日現在) > その他1 宗教法人名簿(PDF:708KB)
- 神奈川県神社庁ウェブサイト>神社詳細>王子神社、更新時期不明、2023年2月10日閲覧
- 神奈川県土砂災害情報ポータル 区域図
- 『風土記稿』