総世寺の歴代住職(そうせいじのれきだいじゅうしょく)

世順*1 法号*1 没日*1 備考
1 安叟宗楞 文明16(1484)/9/22*5  
2 智海宗哲 1494/5/2  
3 一宇宗(俊*8)箇 1508/1/29 (秦野市)宗淵寺開山、(松田町)延命寺開山*8
4 忠室宗孝 1533/1/9 中興*1 (山北町)香集寺開山*8
5 天祐宗根 天文20(1551)/12/2*6 天文16年(1546)創建の荻窪寿昌寺の開山*6城山鳳巣院の(中興?)開山*7
6 鳥道宗鯨 1544/12/10  
7 大休宗恵 永禄11(1568)/9/27*3

天文23年(1554)*3ないし天文22年(1553)*4創建の久野潮音寺、天文23年(1554)*3ないし天文4年(1539)*4創建の久野・京福寺の開山。

久野・東泉院の寺伝に同寺の開山と伝わるが、『風土記稿』は同寺は大永元年(1521)僧・兀山の開山としている*3

8 大岳宗純 天正14(1586)/1/12*3

弘治元年(1555)*3ないし天正6年(1578)*4創建の久野・保寿寺の開山。久野・欠ノ上観音堂の案内板には、弘治元年(1555)に同堂を建立したというこの伝は疑わしい

9 伝華宗[麻香] 天正17(1589)/5/19*3 元亀元年(1570)*3ないし天正16年(1588)*4創建の久野・星山寺の開山。
10 伝室光[麻香] 元和元(1615)/2/12*2

天正年中(1573-1592)に府川正応寺を創建し、西光寺で隠棲。*2

11 心翁宗伝 1594/3/14

天正18年(1590)・後北条氏滅亡後、心翁のとき、総世寺は久野の字・居ヶ野屋敷にあった寺領を没収されたという*4

12 安洲寅摂 1599/3/8 中興*1文禄元壬辰年(1592)2月、寅摂のとき、総世寺の伽藍は居ヶ野屋敷から現在の場所に移転した*4
13 用室光運 1634/3/13  
14 線室俊道 1647/3/25  
15 亀州運鶴 1666/8/7  
16 大応泉誉 1700/10/9  
17 普明寂照 1717/11/27  
18 鶴齢達玄 1714/12/5  
19 元宝実全 1711/4/5 万治3年(1660)に城山慈眼寺を建立。*2
20 祚桂万啓 1734/12/16  
21 実厳大儀 1754/8/27  
22 大忍孝堂 1745/8/12  
23 敲角牧牛 1746/5/19  
24 一如丹牛 1756/8/2  
25 定谷恵龍 1757/7/23  
26 虎峯恵睡 1768/5/18  
27 大非恵聖 1772/6/13  
28 宝宗恵鏡 1784/5/4  
29 大印智証 1803/9/22  
30 大然賢灯 1822/3/15 中興*1
31 願王孝本 1834/9/19  
32 亀山恵文 1843/7/22  
33 蓬洲莱山 1844/7/11  
34 知海文英 1884/4/22  
35 天然徳龍 1902/6/27 中興*1
36 雲陶昇龍 1904/6/27  
37 大年珍龍 1918/1/9  
38 頓応祐禅 1934/1/17  
39 天外祐真 1944/10/22  
40 英岳義雄 1972/12/11  
41 正岳光義 1976/1/13  
42 禅光一雄    
43 天佑実英    

資料:
*1 総世寺本堂裏庭にあった2018年頃建立(1)の歴代住職の墓碑の写し(2022年調査)。没月日は旧暦(和暦)の日付と思われる。

*2 『風土記稿』 府川村 正応寺・西光寺蹟

*3 『風土記稿』 久野村 京福寺・東泉院・潮音寺・保寿寺・星山寺

*4 田代道彌「皇国地誌久野村誌(草稿本)の発見」『おだわら 歴史と文化』第13号、小田原市役所企画部市史編さん課、2000年3月、41-42頁

*5 『風土記稿』 久野村 総世寺

*6 『風土記稿』 荻窪村 寿昌寺

*7 『風土記稿』谷津村 鳳巣院

*8 『曹洞宗全書 大系譜1』曹洞宗全書刊行会、1976、p.571

補足:総世寺の末寺になった寺の縁起は、総世寺とあまり関係のない別人が開山していた場合、総世寺の歴代住職が開山だったかのように記されていたり、創建の時期も総世寺関係者の開山の時期に修正されていたりすることがあるようなので、注意を要する。

参考資料

  1. 総世寺『佛さま』22号(2018・平成30年秋彼岸)