菊川(きくかわ)は、『風土記稿』の頃、足柄上郡(大井町)の山田を水源として、上流で芭蕉川(ばしょうがわ)と呼ばれ、上大井と曽我大沢の境に入って菊川と呼ばれるようになり、下大井で酒匂堰に合流し、それから足柄下郡の永塚に至って再び別流となり、南に流れて酒匂から海に注いでいた河川(1)(2)。水路の長さはおよそ2里(約7.9km)、幅は4尺(約1.2m)から4,5間(約7.3-9.1m)(1)(2)。
途中で酒匂堰と合流しているのは、慶長年間(1596年 - 1615年)に酒匂堰を開削した際に、下大井-永塚間で菊川の流れをそのまま水路として利用したため(2)。
2021年現在、永塚から分流した下流は下菊川(しもきくかわ)と呼ばれ(3)、酒匂川水系の準用河川となっている(4)。下菊川の河川延長は3.25km、流域面積2.6km2 (4)。
参考資料
- 『風土記稿』巻3 山川 菊川
- 『風土記稿』巻22 足柄下郡 1 図説 菊川
- さんわ会25周年記念誌編集委員会『下府中地域 我が町の今と昔』さんわ会、2000、49-51頁
- 神奈川県ホーム > 土地利用に関するデータ > 令和3年度土地統計資料集 > 県土利用の現況及び推移 > (7)その他(PDF:261KB) 第42表 河川延長及び流域面積 (3) 準用河川、(原注)資料:県河港課調べ(令和3年(2021)4月1日現在)による。