足下地蔵尊(あしさげじぞうそん)、足下ヶ地蔵(1)、 法界山西光寺(2)は、扇町2丁目にある地蔵堂。
安永年間(1772-1781)に記された縁起によると、慶安2年(1649)に稲葉美濃守正則がこの本尊の地蔵菩薩像(像高7寸2分・約21.8cm)が運慶の作で、霊験あらたかな仏像だと聞いて、別に一体を彫刻させ、その腹籠にした(1)。
堂内には、十王が安置されていた(1)。
堂守庵が2つあり、それぞれに時宗の本町・福田寺配下の鉦(かね)打ちが1人ずつ住んでいた(1)。
縁日
縁日は毎年1月24日と8月24日(3)。
2016年1月24日に「北条六歳市」が小田原市商店街連合会と扇町商工振興会の主催で、はじめて足下地蔵尊で開催された(4)。
寺紋
寺紋は卍(2)。
呼称
郷土文化館は、本尊が半跏像で片足を下げているから「足下(あしさげ)」と呼ばれている、としているが(3)、『風土記稿』は「足下ヶ地蔵」と記しており、「あしさげがじぞう」は語感が不自然なので、「あしも」か「あした」か「あしげ」だったのではあるまいか、という気がする。
リンク
- 旅路セミオ「【スーパーカブで行く】『小田原の湧水』 足下地蔵尊」YouTube、2020年10月16日
- 0465.net TV「足下地蔵の縁日」YouTube、2020年1月8日
- 「小田原市扇町 足下地蔵尊」小田原の端々、2012年9月4日
参考資料
- 『風土記稿』
- 2019年調査
- 小田原市文化部生涯学習課郷土文化館係「井細田足下地蔵の縁日(平成30年8月24日)」小田原市公式サイト、2020年6月18日
- 「北條六斎市 足下地蔵尊で初開催」タウンニュース 小田原版、2013年1月19日号