郵便(ゆうびん、1871年 - )

沿革

(開設の頃)

日本の近代郵便制度は、明治4年(1871)3月1日に発足し、まず東京・京都・大阪に郵便役所が設けられ、東海道を経由して、脚夫が郵便物を逓送した(1)。所要時間と料金は宛先によって異なり、東京から京都の場合、所要時間は72時間(3日)、料金は1貫400文(14銭)だった(1)

東海道の宿駅にあたる川崎・神奈川・保土ケ谷・戸塚・藤沢・平塚・大磯・小田原・箱根と、開港場の横浜に郵便取扱所が設けられ、郵便取扱人が配置された(1)

1874年(明治7)8月、小田原に郵便局が開設された(3)。小田原の最初の郵便局は、1934年(昭和9)当時の古清水旅館の位置に設置され、万町(浜町)の柳田亀五郎清水伊兵衛が共同経営していたが、「清水の郵便局」と呼ばれていた(2)。清水の郵便局には、前島密が何度も訪問したことがあり、その書軸や貴重な通信資料などを所蔵していたが、関東大震災で失われた(2)

(多分もう少し後の話)

神奈川-大磯-小田原には継立所が設置されていて、厩を持っており、赤塗りの馬車(郵便馬車)を使用していた(2)。小田原-箱根間は「かつぎ(飛脚)」が運んだ(2)

参考資料

  1. 山口修「東海道筋の郵便」神奈川県県民部県史編集室 編『神奈川県史 通史編4  近代・現代 1 政治・行政 1』神奈川県、1980、194-196頁、第1編 第3章 第1節 2 郵便の開業
  2. 田代亀雄(著)田代道弥(編)「郵便局」『小田原歳時記・小田原昔話』〈小田原文庫5〉名著出版、1977年(『小田原昔話』の初版は小田原国民文学研究会、1934(1))、146-147,184頁
  3. 「年表」播摩晃一ほか編『図説 小田原・足柄の歴史 下巻』郷土出版社、1994、148-151頁

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